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ニューストピックス

2007年10月25日
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サブプライムローン問題で、各金融機関の損失が徐々に明らかになっている。

今朝の新聞でも、米証券最大手メリルリンチがサブプライム関連で、資産評価損

79億ドル(約9,006億円)を計上し、6年ぶりに赤字に転落したと伝えられている。


昨日の朝日新聞(例のくしゃくしゃの紙面)に、ノーベル賞経済学者マイロン・

ショールズ氏の談話が載っていた。「金融変調 私はこう見る」であるが、

「覆された市場の思い込み」が問題の本質だと語っていた。ご存知の方も多い

と思うが、彼は夢のヘッジファンドと言われたLTCM(ロングターム・キャピタル・マネジメント)

の創設に、やはりノーベル賞経済学者ロバート・マートンとともに参加している。


マネー革命(第3巻)

当初年率40%ものリターンを稼ぎ出し、市場が上がろうが下がろうが稼げると

豪語していたが、1998年ロシア危機に端を発する債券市場の大混乱で、たちまち

損失を膨らませてしまった。彼の「覆された市場の思い込み」という考え方は、

LTCMの破綻で学んだことであると言えそうだ。


最強ヘッジファンドLTCMの興亡

サブプライム問題が起こるまで、市場は安定した状態が続き、あたかも永遠に

続くだろうという思い込みがあった。ところが一度サブプライム問題が表面化

すると、投資家は不安になり、一斉に売却に走る。買い手がいない混乱状態に

陥ってしまう。市場参加者が一斉に同じ行動を取り始めると、結末は予測

しにくい。LTCMの破綻も同様、売り手ばかりで買い手がいなければ、いかなる

理論を用いても、もはや役に立たなかった。


市場はショックが起きるたびに、新しいことを学んできた。ただ、未来の

ショックに対して、正確な処方箋を書くのは非常に難しいのも事実。市場は

売り手と買い手の双方がいるからこそ、取引の場として存在する。人間は

常に冷静に判断すると過信してはいけない。人間は欲望や不安など、様々な

感情で、ときに一斉に偏ってしまうことがある。そうなると、もはやお手上げ

なのだ。





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最終更新日  2007年10月25日 08時59分42秒
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