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カテゴリ:書評
下の写真を見て欲しい。「トヨタのお父さん」という名の本の
カバーデザインは凝っている。著者の父が、トヨタ自動車勤務 時代の日記を、現場で使いまわしたリサイクル封筒に入れて 保管していたそうだが、そのイメージになっているのだ。光って いる部分は、さながら油汚れといった雰囲気に仕上がっている。 本の紹介には、「いまや世界企業となったトヨタ自動車。その高度 成長を支えた社員と家族の姿を、OBである父の30年にわたる日記 をもとに、実の娘ならではの暖かな視線で描いたユニークなトヨタ・ ストーリー。読めば等身大のトヨタが見えてくる」と謳われている。 なるほどこの本には、トヨタ自動車の「かんばん方式」「創意くふう」 といった独自の施策に、社内が悪戦苦闘する様子も書かれているが、 それだけでなく、豊田市の町の発展までもが紹介されている。著者は 1964年生まれで、私より少し若いのだが、私の記憶にある高度成長 期を思い出す内容だ。 トヨタのお父さん 春日井市でも東部の丘陵地に高蔵寺ニュータウンができ、名古屋の ベッドタウンとなって急激に人口が増えていくが、その様子に重なる のだ。高蔵寺ニュータウンは、大阪の千里や、東京の多摩と並ぶ、 黎明期のニュータウンの一つに数えられる。この本に書かれている 時代背景は、映画「三丁目の夕日」の、もう少しあとの時代といって いいだろう。 ALWAYS 三丁目の夕日 この本の文章は、暖かな愛情にあふれている。母や弟は少ししか 出てこない。ほとんどが父と娘の物語である。まさに「実の娘なら ではの暖かな視線で」描かれていて微笑ましい。類書のない「等身 大のトヨタ」を垣間見ることができる。今日も豊田でライフプランセミナー を担当してきたが、休憩中の質問が多く、この本について、雑談を する時間がなかったのが残念だ。皆さん知っているのだろうか? この本のこと。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年05月31日 20時08分13秒
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