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カテゴリ:書評
喜多嶋隆氏の「Miss ハーバー・マスター」を読んだ。
喜多嶋氏の著書は4作目だが、どれも一気に引き込ま れて、まったくはずれがない。 Missハーバー・マスター [ 喜多嶋隆 ] ハーバー・マスターとは、ハーバー全体の責任者である。 舞台は、湘南にある逗葉マリーナ。そのマスターに就任 したのは29歳の女性だった。 海辺育ちの彼女は、誰よりも上手に泳ぎ潜ることができる。 ヨットやボートの操船がプロレベルだ。海や天気の状況を 正確に読むことができる。そして、男勝りの決断力を併せ 持つ。マスターと呼ぶにふさわしい。 このハーバーに集う、オーナーたちとの出来事が綴られて いる。だが、個人的には船は苦手だ。船酔いの辛さを知っ ている。だから、マリーナ自体は門外漢で、近寄りがたい。 そんな私でも、その雰囲気を堪能することができた。 そして、「あとがき」でも触れられているヘミングウェイ の小説『持つと持たぬと』が効いている。持つこと自体に 満足する人と、自分が何ができるかに価値を見出す人。 マリーナにも2種類の人間がいる。いい物語だった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2017年02月01日 21時51分06秒
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