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トカトントン 2.1

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2010/03/15
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カテゴリ:音楽
kuukiningyo 1 風と共に目覚め /2 誕生の日に /3 叶えられた祈り
4 傘は /5 空洞の坂に /6 光を映す影
7 交差する /8 冒険の彩り /9 追憶の記憶
10 道 /11 誕生会の夢 /12 点在について
13 雨に唄わず /14 少し早足になって /15 水の中へ
16 百年の窒息 /17 夜は問い /18 いくつかの答え
19 再来の風 /20 呼吸 /21 水の線路(朗読:ペ・ドゥナ)

■映画本編を観る前にそのサントラを先に買ってしまうことがたまにある。「エターナル・サンシャイン」しかり、「ダージリン急行」しかり。そしてこの「空気人形」もまた、巷の評判とか、ジャケットのデザインとか、World's End Girlfriend というバンドの(そのネーミングも含めた)魅力などから触手が動いてしまった一枚。

■先にこの音楽があったのか、映画のためにこの音楽ができたのか。そんな成立過程に関する興味を越えた次元でひとつの作品として堪能した。

■重層的に繰り返されるシンプルなメロディ。基本的に生ギター、ピアノ、チェロなどの柔らかい音色で出来上がった楽曲が優しいだけでなく、なんとも儚(はかな)げであるという部分がこのOSTの最大の特徴であり、魅力であると思う。

■おそらくその儚さの正体は決して補完されないであろうある種の切なさに起因している。心を持ってしまったペ・ドゥナの表情が無表情から離れれば離れるほどそれが笑顔に近くなっても余計に寂しい。そんな映画本編の物語が透けて見えるようなこれらの楽曲が切なく、そして美しい。

■終曲ではペ・ドゥナ自身の朗読による吉野弘の「生命は」という詩が紹介される。

生命は
自分自身だけでは完結できないように
つくられているらしい
花も
めしべとおしべが揃っているだけでは
不充分で
虫や風が訪れて
めしべとおしべを仲立ちする

(中略)

花が咲いている
すぐ近くまで
虻の姿をした他者が
光をまとって飛んできている

私も あるとき
誰かのための虻だったろう

あなたも あるとき
私のための風だったかもしれない


■少したどたどしい日本語で彼女によってつぶやかれたこの詩のムードがこの音楽作品の底流にずっと流れている。そしてその不全感あるいは喪失感がまだ見ぬ映画本編のテーマとなっているのだろう。

■去年の暮れあたりから、夜寝る前に枕元でこのCDを小さな音でかけることが習慣になっている。おかげで盤の途中あたりでたいていは眠りについてしまう。でもそんな心地良さだけをこのアルバムに求めるのは間違っている気もする。かと言ってブルーハーツを彼女に爆音で歌って欲しいかといえばそれはまた別の映画の話になってしまう。





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Last updated  2010/03/30 09:27:02 PM
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