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カテゴリ:音楽
01. 彼女について知っている二、三の事柄 Remixed by 岸野雄一
02. 第三の男 Remixed by MAD SQUEEZER 03. 無防備都市 Remixed by 永井聖一 04. アルファビル Remixed by 白井良明 05. 24時間の情事 Remixed by ケラ&ザ・シンセサイザーズ 06. インテリア Remixed by オオルタイチ 07. 沈黙 Remixed by 戸田誠司+渡部高士 08. 幕間 Remixed by 権藤知彦 09. 太陽の下の18歳 Remixed by 寺田創一 10. 水の中のナイフ Remixed by 葛西敏彦 11. ロリータ・ヤ・ヤ Remixed by 山本精一 12. 狂ったバカンス Remixed by アーバンギャルド 13. 欲望 Remixed by 曽我部恵一 14. 大人は判ってくれない Remixed by mito 15. 大都会交響楽 Remixed by CTO LAB. 16. ムーンライダーズについて知っている二、三百の事柄 Remixed by 鈴木慶一+原口宏 ■スペシャルエディション2枚組。当然ながらマルチ・テープを素材にしたリミックス集であるDisc 2の方から聴く。原曲を様々な形に解体した新しい音楽となった16曲を耳にして思うことは、それがいかにデフォルメされあるいは再構築されたとしても、むしろ30年前のオリジナルの方が新しい音楽に聞こえてしまうような原盤の完成度の高さの再認識だった。 ■YMOがまだ現役だったジャパニーズテクノ、パンクの全盛期、売り方次第ではビートルズに対するストーンズみたいな立ち位置に置かれることだって不可能ではなかったこのバンドのこのアルバムが彼らほど大衆性を獲得しなかったのは戦略というよりはむしろこのバンド自体が持つアイデンティティがそうなることを意識的に拒んでいたということに他ならない。 ■わたしがこのバンドにのめり込んだきっかけとなったのは前作「モダーン・ミュージック」なのであるが、その1年後に出たこのアルバムも含めて、かっこいい事を音楽の中にぎゅうぎゅう詰めにつめ込むとこんな表現になるというひとつのサンプルを見た思いだった。 ■今回切り抜かれたひとつひとつの素材(ビートルズ風のコーラスワークとか、テープループとか、掃除機の音とか、バケツのパーカッションとか、工事現場の音とか)を再確認して、それを切り貼りしてかっこいいモノを作っていく実験みたいな作業にまるで映画を作っているような遊び心をすごく感じる。それは才気がなければできないし、若さ(体力)がなければできないし、確固とした美意識がないとできない。 ■結局、以来30年このバンドを追いかけ続けているのだが、この時、彼らがストーンズになれなくて本当に良かったと思う。もしそうなってしまったらこの後、成し遂げる何回かの変容も、長すぎるインターバルも大衆は許さなかっただろう。なによりわたしよりこのバンドが好きだと思われる人たちが何万人もいるだろうってことを想像すること自体がとても嫌だ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2011/05/12 11:13:42 PM
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