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カテゴリ:真田丸
■赤ん坊を抱いて軍議にのぞむ戦国大名を他に知らない。それは自然ひそひそ声になり、そこで下される判断がどんなに勇壮なものであっても、家来たちの士気はそれほどあがらない。でもたとえ小さな声でも天下人の発する命令は絶対だ。
■なかなか上洛しようとしない北条に痺れを切らす秀吉。彼に北条攻めを進言するのは千利休。あの狭い狭い茶室において行われる会話もまたひそひそ声で、それがどんなに残酷なものであっても知恵袋が発する進言は絶対だ。 ■伊武雅刀の名演を見た後では、どうも真田丸版千利休の影は薄い。旧桂三枝の起用は何を狙ったものであるのか今のところ不明。彼が点てるお茶もまたいまひとつ美味には見えないのは以前堺君の口元についていた毒々しい緑色のせいかもしれない。 ■上洛の条件に北条が提示してきたのは沼田城の占有権の確保。ちょっと前なら奪いたければ真田を攻め滅ぼせば良かったものの、太政大臣秀吉の政権下ではそんな武力戦闘はままならず、話し合いで事を治めることとなる。 ■そんな戦国時代の裁判劇はこの脚本家の得意とするところだと思う。許されるものなら「12人の優しい戦国大名」なる一幕劇でも単発で見せてもらいたい。それが実現すれば、関ケ原の戦いよりも断然面白い舞台劇になる予感がする。 ■ともあれ真田、北条、徳川の話し合いが始まる。ただし、三大名とも肝心の大将が出席するわけではなく三人とも名代だ。北条はなんか長ったらしい名前の僧侶のような曲者で、徳川からは何を考えているのかわからない食えない老将、そして真田を代表するのは当時22歳の信繁。でもその場まで来て隣りの部屋に隠れている草刈正雄もどうかと思う。 ■楽しみなのはその議論を裁定する裁判長役の秀吉の側にいることになるであろう秀次の意見。以前秀吉に検地の意義を色んなことがわかるからと答えた彼がこの会談をいかに収めることができるのか。情けなさ全開の色男新納君の迷裁定に期待。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2016/05/30 12:05:28 AM
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