アマテラス
ナンのクラスに『みどりの船』を読み、それはそれでよかったのだけれど、日食を前に関連本をまったく紹介できないのも残念である。そこでたまたま担任の先生が我が家へ届け物をしてくださった機会をつかまえて、「特別読みきかせ、させていただいてもいいですか」とおねだりしてみる。「うちのクラスだけそんなことしていただいていいんですか!」と快諾を得る。前回の好感触がこうして次につながるのだな。アマテラス価格:1,680円(税込) 舟崎克彦 文 東逸子 絵 ほるぷ出版 世界の神話絵本 赤羽末吉の『あまのいわと』と迷ったけれど、今回はリングのきらめく金環蝕。せっかくだから圧倒的美女の天照大神を降臨させたくて、東逸子の絢爛豪華なイラストレーションの絵本『アマテラス』を選ぶ。市内で1冊しか置いてないので焦ったけれど、みんな日食とか天の岩戸をキイワードにして探すせいか、これは見逃されていて無事ゲット。市場ではもう売ってないし。 東は単独では少女趣味過多に流れるきらいもあるけれど、赤羽版と同じ舟崎克彦(ぽっぺん先生)が文章を担当しているのでそこは大丈夫。絵の考証もしてくれるしね。そんなわけで鏡がちゃんと神道の祭祀用のになっている。ほるぷの「世界の神話絵本」シリーズ。他のも見たいなあ。 案の定、女の子たちはみんな目を大きくしてきらびやかなイラストに釘づけになっていた。男の子は須佐之男命の他は手力男之命がよかったらしい。わかりやすすぎるぞ。スサノオ追放で本文が終わっていたので、「この後、地上をさすらったスサノオはありあまるエネルギーを生かしてドラゴン退治の英雄になります」と付け加えると(ご先祖なんで紹介の仕方が贔屓ぎみ)、男の子連中は一斉に「そっちが聞きたかったー!」。赤羽版の『あまのいわと』を同じ話の違う絵バージョン、として紹介してからこのシリーズで『やまたのおろち』というタイトルで学校図書館にもあると教えれば、昼休みにさっそく借りてきてみんなで読んだらしい。よしよし。あまのいわと価格:2,100円(税込) 舟崎克彦 文 赤羽末吉 絵 あかね書房 日本の神話 後日、文庫で感想を聞けば、話そのものより前ふりの観察グラスの使い方(黒い下敷きじゃダメ!とか)がわかりやすくてよかったそうだ。まあお役に立ててよかったけどさ。 確かに下読みが足りず、『アマテラス』は自分でも満足できるレベルの読みではなかったのである。わかっちゃうもんだなあ。台詞はいいけど地の文が難しかった。神話ってやっぱり丈が高いわ。人気ブログランキングへ