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2007年02月03日
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カテゴリ:書籍
奥田の返事

 1、法は万能ではないと思います・・法さえあればうまく片付くとは思えません。また人間を法で拘束できるのかは、物理的にできても、精神にまで及ぼすことは困難でしょう。
 日本は法治国家でありながら、殺人始め犯罪が絶えない訳ですから、世界を法で治めても、それですべてが解決できるとは思えません。世界連邦が実現しても、その先の平和については、宗教とか道徳の領域になろうかと思います。
 次にペルーの日本大使公邸の問題です。おっしゃる通りウィーン条約22条において、使節団の長が同意しなければ、ペルー官吏は公館内に立ち入ることはできません。しかし緊急の場合には、同意なしに立ち入ることはできると解釈されています。また22条2項において、ペルーは公館を保護する特別の義務を負っています。したがって今回のケースは22条違反でないというのが私の見解です。
 国際司法裁判所の判決では、17年ほど前にイランにあるアメリカ大使館員の人質事件で、今回のケースに少し関連したところがあり、参考になるかもしれません。
 「法律で決まっていることだから、といって何でも事を済ませてしまう」のは、やはり問題だと思います。法はそもそも正義、公正が基礎になっているもので、正義に反するものであれば、何でも事を済ませてはいけないと思います。
 脳死の問題に移ります。「脳死は人の死」を法律で取り扱うことに疑問を投げかけていますが、こういう姿勢は大切だと思います。
 現在法律上の死は心臓停止です。この場合の法は法律の条項で明文化されたものではなく、裁判上の判決の積み重ね、判例としてそうなっている訳です。
 人の死をどう定義するかは、人それぞれの個人の死生観、価値観に基づくものであり、どれが正しく、どれが間違っているという問題ではないと思います。しかし科学的、合理的に死というものを定義し、脳死が死であるならば、明文化しないと、今問題になっている臓器移植は殺人罪になる危険性もあるわけです。
 また現代医療の水準では、脳死状態で心臓を動かし続けることが可能です。この場合、その装置を外せば、心臓が停止する訳ですから、これも殺人罪になる恐れがあります。同時に、そうした状態で心臓を動かし続けることが果たして生きているといえるものか、よく考えてみる必要があろうかと思います。
 ちなみに日本人は死んだら魂が別の生き物に移る輪廻転生観の持ち主が多いようですが、私は死んだら終わり、その先は無だと思っています。ですから一日一日を、この瞬間、瞬間を生ある限り大事にしたいと思っております。
 2、国際社会の現状からは、世界連邦は具体化されたものにはなっておりません。しかし21世紀の課題だろうと思っております。
 国際社会が西欧に誕生して約300年・・当時、神聖ローマ帝国時代、ヨーロッパはキリスト教による封建的な一つのヨーロッパでした。30年戦争を経て、この秩序を破って、国家が誕生し、国際社会が成立しました。そのヨーロッパに戦後、統合問題が浮上し、EUが現実の存在となった訳です。
 一方、アジア・アフリカでは西欧米植民地から独立して、わずか40年ぐらいです。国家としての歴史が浅く、この地域での統合は、まだまだ時間がかかると思います。
 しかし歴史をつぶさに観察すれば、世界連邦へ一歩後退、二歩前進で、ゆっくり進んでいます・・まもなくできる国際刑事裁判所ICCもそうです・・
 日本の幕末時代も多くの示唆を与えています。長州、土佐、会津など藩は、いわば独立国のような存在でした。会津、薩摩と長州は戦争を行っておりましたし、伏見の戦いは日本の世界大戦でした。薩長同盟はまさしく軍事同盟でした。なお憲政の神様、尾崎行雄は世界連邦を世界の廃藩置県と呼びました・・
 ・・英語圏で世界連邦といえば、多くの人が知っています・・本も欧米ではたくさんありますが、日本では唯一、拙著「平和の条件」のみです。これが日本と世界の知的、文化的ギャップとなっているのでしょうか・・後50年か100年たてば人口問題等によって、食料、環境などで地球は危機に陥るでしょう。バイオ、エネルギーなど先端技術で、これが克服できれば別ですが、その頃になれば400年も続いた主権国家体制は消失していることでしょう。その時に世界連邦は実現していると思います。
 3、フジモリ大統領の決断は、結局はペルー国民の支持があってできることです。つまりペルー国民は70%がMRTAの要求を拒否していたし、テロ撲滅を公約に掲げていたフジモリさんを大統領に選んだのです。
 私も17名の命が失われたことを残念に思います。しかし民主主義を守るためにテロに妥協しないことは国際公約ですし、テロの要求に屈し、刑務所の囚人を解放することは法を無視することですから、武力解決を非難することは私にはできません。(後世歴史家の評価を待ちます)
 いずれにしてもペルーに貧困と矛盾が克服され、社会正義が確立されなければ、17名の貴い命が浮かばれません。
 「平和の条件」で一人でも感動が与えられ、共感が得られたならば、出版の意味があると思っていました。こうした手紙がいただけたことに、こちらこそお礼申し上げます・・

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最終更新日  2007年02月03日 13時18分52秒
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