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「ゲームの理論」というのがある.私は学生時代に少しかじった程度の知識なので,じつは良く知らないのだけれど,とにかく説明します.
たとえば地震の話. ![]() 近いうちに I. 巨大地震が来る,またはII. 巨大地震は来ない,という2つの可能性を考える.日本社会の対応としては,A. 耐震構造の強化を強く推進する,か,またはB.弱く推進する,かの2つの選択肢がある. 2つの可能性に対し2つの選択肢.合計4通りの組み合わせについて,日本社会の得る「利得」を,たとえば表のように設定する. I-A. 巨大地震が来ても,耐震構造をしっかり強化しておけば,被害は少なくて済む.これを利得0としよう. II-A.耐震強化したけれど地震は来なかった.これは耐震強化に注いだ財政と労力のぶんマイナス評価となる.利得は -10ぐらいでどうだろうか. I-B.地震が来たけれど,備えは十分でなかった.これは大きな被害が予想される.利得を -20 としておこう. II-B.地震は来なかった.たいした備えもしてなかった.これはラッキーだったということで,利得は +10 ぐらい. 数値について異論は無数にあると思うけれど,とりあえずこれで考えてみよう. まず,I. 巨大地震が来たときと II.来なかった時とで,どちらが損失が大きいか(利得が小さいか)を考える.これはI に決まっている.-20 という結果となることを,最も恐れねばならない. 次に,ではI が起きたときに,利得が最も大きい(損失が最も小さい)対処法は,というと,それはA である. 最小(ミニマム)の利得をもたらすであろう可能性に対し,こちらは最大(マクシマム)の利得を確保できる対処法を選ぶ.これをミニマックス原理というふうに呼んでいる.この表に関してはA. 耐震構造の強化を強く推進する. が,このゲームのミニマックス解ということになる. さて,こんどは地震ではなくて,I. 中国が日本本土に侵攻して来るか,またはII. それはないか,という2つの可能性について考えてみよう.このI の可能性に対して,いま提唱されている対応策が,A.集団的自衛権の容認,である.一方,II(中国は日本本土に侵攻しない)と考える人は B.個別的自衛権で対処できる,という選択肢を選ぶ傾向がある. 続きはまた今度. お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
August 1, 2015 09:23:56 AM
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