テーマ:DVD映画鑑賞(13607)
カテゴリ:映画
秀作、ウェルメイドと評される映画がある。端正で、お行儀の良い映画。安心して観ていられる健全な映画。スクリーンを涙で滲ませてくれたら、もっと良いのにと観客はそう思う。 1900年。アメリカへ航海する豪華客船。ひとりの黒人機関士が、ピアノの上のレモン箱に置き去りにされた赤ん坊を見つけるところから、主人公の物語が始まる。発見された年にちなんでナインティーンハンドレッド(1900)と名付けられた男の子は一度も船を降りたことなく育った。それだけのことなら、親探しの旅へと展開していったに違いない。 ところで、1900は、ひとり芝居の戯曲として書かれた原作の主人公だ。もちろん、実在の人物ではない。だから、この物語を平叙文では綴れない。どうしても真実味を欠いた絵空事になってしまうからだ。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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お久しぶりです。
この監督の作品は『ニュー・シネマ・パラダイス』を見ました。 なんだか演出がくどくて、興を削がれた気持ちでした。 ラストシーンでの「お涙頂戴」を狙う姿勢があざとかったように思います。 (2009年06月21日 18時25分04秒)
金比羅系さん
コメントありがとうございます。 『ニュー・シネマ・パラダイス』もそうですが、優等生が書いた作文なんですよね。 「お上手、お上手、良くできました」ってね(笑) こんな風に、感傷的な映画を撮れば、観客は泣くだろうという魂胆が透けて見えるので、興ざめしてしまいます。 だから、予定調和的な感動の域を超えられないのではないでしょうか。 (2009年06月22日 15時22分09秒) |
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