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 競歩のルールはいたって簡単。どちらかの足が必ず地面についていなければならないことがひとつ。もうひとつは、軸足が着地した時点から、腰が軸足の真上に来るまで膝が伸びていなければならないこと。

 膝の問題はさておくとして、どちらかの足が必ず地面についていなければならないとなると、ではもし途中で蛇が出てきて驚いて飛び上がったとしたら、どうなるか。


 A 「ハイ、失格」と言われ、その場で失格。

 B 不可抗力なのでお咎めなし。

 C 反則1回に数えられ、あと2回で失格。


 さて、答えはA、B、Cのうちどれでしょう。

 まず、Aはありえない。審判によっては反則1回に数えられることもあるが、蛇が出てきた状況や、選手がそれでどれだけ得をしたか、損をしたかなどを総合的に判断して、反則を取るかどうかを決めることになる。

 蛇の話は極端として、たとえばたまたま躓いて、浮いてしまった場合にはどうなるか。もちろん、審判によって判断は異なるであろうが、考え方は決まっている。躓いたことが偶発的なものかどうかが重要な判断基準になる。もともと地面に少しばかりの不整があったくらいで躓くような歩き方をしているのであれば、それ自体が大きな問題である。

 どちらかの足が必ず地面についていなければならないのがルールではあるが、本当に優れた審判は、実際に浮いているかどうかなどは見ない。人間が目で見て判断できるのは60分の1秒までで、それより短い時間に起こったことは判断することができない。だから、逆に言えば、両足が宙に浮いている時間が0.016秒未満であれば、人間の目で判断することはできないことになる。

 審判は実際に浮いているかどうかを見るのではなく、ひたすら選手の動きを見る。いつ両足が宙に浮いてもおかしくない動作をしているかどうか。もちろん、練習不足の時や疲れが出てきた時なども、けっして見逃しはしない。ふだんの練習ができていないのにフォームのイメージだけは元のまま残っている。だから、どこかにムリが来る。それを、優れた審判は見逃さない。


 偶発的な行為や動作を咎めるのではなく、全体の動作のなかに反則となるような動作を生み出す素地がないかを見る。ここにこそ、他人を咎めるときのいちばん基本的な考え方があるのではないか。

 翻訳だって同じこと。だから、ぼくはけっして誤訳したことそれ自体を咎めることは絶対にしない。そうではなくて、いつ誤訳を生み出してもおかしくない素地を問題にする。


 残念ながら、翻訳検定の審査員にも、翻訳会社のトライアル担当者にも、そういう考えの人がほとんどいないのが現状である。

 そういう人たちにこそ、競歩を覚えてもらわなければならない。


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最終更新日  2006年11月15日 14時19分19秒
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