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2011年10月28日
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カテゴリ:文学
★『 物語の役割 』 小川洋子著(ちくまプリマー新書)


漫画以外で唯一、出版されたら必ず買うと決めている書籍(文庫版だが)が、小川洋子さんの著作だ。


ベストセラー『博士の愛した数式』の映画化で、一躍、超有名作家となったが、私の場合、18年前位に偶然、入院先の病室に置いてあって暇つぶしに読んだ『妊娠カレンダー』(芥川賞受賞作)でファンになった。

小川さんの小説の良いところは、変に小難しい言葉を遣わず、文章そのものが読みやすいこと。平凡な人物の日常の中に潜む、「悪意」や「切なさ」を平易かつ心に残る言葉と優しい語り口で描くのが上手い。


今回読んだ『 物語の役割 』は、彼女が講演会などで語った「物語創作」に関する話をまとめたもの。

随分前に買っておきながら、バタバタして読まずにいた。


作家としての、小説を創り出す方法論自体も勿論、興味深いが、「物語は現実の中にある」という彼女の持論を導く為に、他の作家(素人含む)の著作をいくつか紹介しているのだが、その紹介の仕方が上手くて、とても読書欲を掻き立てられた。


大体いつも、本は外出先や電車内で読むことが多いのだが、「小説創りについての本」という軽い気持ちで読み始めたら、中で紹介される著作やエピソードの一文一文が、いちいち感動的で、電車の中で涙が出そうになって困った。

この本の中で紹介されている著作刊行物は、全て巻末に列記されているので、何冊かは、いずれ読んでみたいと思う。


さて、タイトルで紹介した一文は、本文中の彼女自身の言葉。

子供の頃、『きかんしゃやえもん』や『ごんぎつね』を繰り返し読んでは、その度に泣いた経験から気付いたことだそうだ。


<引用>
…弟と喧嘩したり、母親に叱られたり、転んで痛い思いをしたりして泣くのは全部嫌なことなのに、どうして本を読んで泣くのは嫌じゃないのだろう。嫌などころか、泣くと分かっていながら進んでページを開く。…(86頁)



やはり、小説家になる人は子供の頃から、本に対する愛情や感受性が違うのだ。


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<内容(「BOOK」データベースより)>

私たちは日々受け入れられない現実を、自分の心の形に合うように転換している。誰もが作り出し、必要としている物語を、言葉で表現していくことの喜びを伝える。

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最終更新日  2016年10月12日 00時17分50秒
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