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2012年12月11日
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カテゴリ:漫画・アニメ

★ 『 きせかえユカちゃん 』 東村アキコ (2000年~)



レンタルコミックにて、既刊11巻 読了。


東村さんの 『海月姫』 の世界が気に入ったので、読んでみた。


主人公のユカちゃんは、小学6年生でありながら、人目をひく可愛い顔立ちとモデルのような体型で、オシャレが大好き。

古着屋の娘でデザイナー志望の親友、みどりちゃんの店でコーディネートして貰った服を着て歩いていると、見た目は完全に高校生以上の大人にしか見えない …という設定。


正月に渋谷なんかを通ると、どうみても小学生の容貌の女の子のグループが、いっぱしにオシャレして、多分 「109」 でゲットしたのであろう福袋を両手いっぱいに持ってゾロゾロ歩いてるのを見ると、私などは、「な、生意気な! 小学生は、正月にはスゴロクでもしてなさい!」 と、言いたくなってしまうクチだが、この漫画のユカちゃんは、見た目に反して、中身は全く色気のない小学生、それも、かなり幼い低学年レベル (精神年齢・推定6歳) で、そのギャップで笑いを取る。


連載開始は 『海月姫』 よりも古く、1~2巻では、まだ、東村さん得意の 「漫才・コント」 ワールドは確立してない。

ストーリー的にも最初のうちはヒロインの年齢どおりの小学生向けな感じで、ほのぼのはするが、笑い的にはイマイチ。


それが、3巻 (ユカを一方的に懸想する真澄君の登場)あたりから、だんだん面白くなる。

「コント」 調のギャグが冴えてくるのと同時に、ユカだけでなく、周囲の大人たちの恋愛や生き様にも焦点が当たり、話が広がっていく。


ヒロインがユカちゃんであるというスタンスから大きく外れることはなく、邪気の無い子供の視点とギャグ要素を上手く絡ませているせいか、通常であれば、 「イヤな女」とか 「ダメな男」 と嫌われそうな新規キャラでも憎めず、抵抗なく作品世界に引き入れていく。


ただ、こうした群像劇にありがちなことだが、話が散漫であちこちに跳び、本来ヒロインのユカも、だんだん、「ツッコミ役」 に転じていくため、イマイチ、どのキャラクターにも感情移入しにくい。


『動物のお医者さん』 (2012.11.8.の日記) とは逆に、ギャグ漫画に起こりがちな 「スタンス」 のブレが如実に目立ち、正直言って、面白さにも波がある (作者自身も、予想外に連載が長期になり、途中でテーマが変化したことは認めている)。


まあ、ギャグ漫画だから、何でもアリっちゃあアリなんだが、子供たちはともかく、ユカ母の暴走 (非常識さ)には、さすがの私もちょいちょい引いてしまった。


それはともかく、ユカちゃんの、徹底した 「色気より食い気」 主義には、心が洗われる。

「イケメンに惚れられてのアイデンティティ確立」 とか、女友達をいちいち 「恋敵」 か 「協力者」 かに仕分ける …みたいな恋愛漫画に、ちょっとゲンナリしていた私には特に…。


編集とのトラブルで、事実上、連載が休止状態とかで、コミックス発刊も中途半端なところで中断しているのは、少し残念だ。


ところで、11巻も続いた作品… とは言うが、結構、巻末に過去の短編作品が掲載されている巻が多い。

ギャグ作品とは全く別物の、シリアスな恋愛作品が多いが、あっさりしていながら、なかなかセンスの良い作品が多く、連載作品の巻末に入れられる作品にしては、割と楽しめる。





<関連日記>
2012.11.8. 「ブレない変人たち」 を描いた名作 ・・・ 佐々木倫子 『 動物のお医者さん 』

2012.11.15. 全編 「漫才」 の恋愛漫画 ・・・ 東村アキコ 『 海月姫 』









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最終更新日  2016年10月11日 22時47分42秒
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