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2014年06月02日
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カテゴリ:漫画・アニメ

★ 『 ヒカルの碁 』 原作;ほったゆみ 作画;小畑健 (1999~2003年)



レンタルコミックにて、全23巻 読了。

アニメ(2001~03年)は観てません。


『 DEATH NOTE 』 (2014.3.31.の日記) や 『 バクマン。』(2014.4.29.の日記) が私的にちょっと残念だったので、口直しと言っては何だが、小畑健作画で原作者が異なるものも一応、読んでおこうかと。


『 DEATH NOTE 』 の直前まで連載されていただけあって、特に後半 (第2部) は 『 DEATH NOTE 』 に繋がる小畑氏の作画の上手さが光っている。

まあ、『 DEATH NOTE 』 もよく考えるとそれほど動きのない作品だったが、ジッと座って碁石を打ち合うだけのシーンで、そのポーズの美しさだけでなく、気迫や勢いを表現するのが如何に難しいか、ちょっと自分で絵を描いてみれば分かると思うが、とにかく、文句のつけようがない。

連載開始時、小学生で、絵柄そのものも (うまいんだけど)子供っぽかったヒカルが、どんどん大人っぽく洗練されていく感じ。


まあ、なんつうか、絵 (線) が整然とキレイすぎて、幽霊が幽霊っぽく見えないとか、叙情的なシーンでもイマイチ冷めて見てしまうとか、小姑根性で難癖をつけようと思えばできなくもないが…。


ストーリーも、囲碁名人の霊が主人公に取り憑くという漫画的なファンタジーと、プロ棋士になるプロセスや 囲碁界の現況を具に追ったリアリティが上手く融合して、なかなか面白かった。


囲碁を知らない読者にとっては、対局シーンのモノローグなどチンプンカンプンだが、ヘンに説明的にならず、専門的な用語をバンバン使うことで、臨場感やリアリティが増し、分からないなりに引き込まれる (勿論、分かっていれば、もっと面白いだろう)。

しつこいようだが、『 DEATH NOTE 』 や 『 バクマン。』 は、「解説的モノローグ」 や 「机上の議論」 によるストーリーの中断が多すぎて興ざめだったのに比べると、漫画としては模範的な演出で、無駄が少ない (無駄が少なすぎて余韻に欠ける部分は無きにしもあらずだが)。


終わり方 (23巻) が中途半端で、「いっそ第1部 (17巻) で終わらせた方が良かった」 という意見も分からなくはないが、これ、どこで終わらせるにしても難しいよな。

スポーツと違って、年齢的にも、最終的な勝ち負けも、最果てが見えない。

脇役まで一々、誰がどうなるか描ききってたら、登場人物の多さから考えてもキリがないし、ヒカルが自分の運命を自覚した瞬間が、ある意味クライマックスであり、その先の人生は、読者にとっては蛇足と言えなくもない。


ただ、バトルとか殺し合いの漫画に比べればリアリティがあるのは確かなんだけど、等身大のフツーな男の子を描いているだけに、ちょっとした非現実性が、却って気になった。


恋愛や友情関係の希薄さ (と言うか、囲碁一辺倒に過ぎるところ) は仕方ないにしても、最も 「ありえねー」 と思ったのは、ヒカルの親の無関心 (放任) っぷり。

連載当時から10年以上経っているので、多少は今とは異なるかもしれないが、特に貧しくてヒマがないとかいうわけでもない 一人っ子の男の子の母親が、あの無関心って、今どき、あり得んわ~。父親に至っては殆ど姿すら現さないし。


大学受験にまで両親が付き添って、シャトルバスが混雑し有名国立大学の試験開始時間が繰り下げになったとか、高校の新入生の担任が自分の子供の入学式を優先して欠席したとかのニュースが議論を呼んでいるが、実際、周囲の親世代みてると、ホントにビックリするほど過保護 (と言うか、子供のイベントにやたらと参加したがるん) だもん。


まあ、リアルに親がでしゃばってくるのも漫画としては鬱陶しいけど、時々思いついたように登場させては、描かれ方がいちいち中途半端なので、いっそプロ (中学卒業) 以降は、母親を一切登場させない方が良かったんじゃないかとすら思ったわ。






<関連日記>
2014.3.31. 絵的な名場面が、ビックリするほど記憶に残らない ・・・ 大場つぐみ、小畑健 『 DEATH NOTE 』

2014.4.29. 原作者の独善的な持論を熱く語る主人公達に イラッ ・・・ 大場つぐみ、小畑健 『 バクマン。 』





文庫版 全12巻


完全版 全20巻





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最終更新日  2016年10月10日 23時40分06秒
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