1332381 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

雪白の月

雪白の月

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

プロフィール

つぐみ@夜空

つぐみ@夜空

カレンダー

カテゴリ

コメント新着

キーワードサーチ

▼キーワード検索

ニューストピックス

フリーページ

2017年10月10日
XML
カテゴリ:漫画・アニメ
★ 『 福家堂本舗 』 遊知やよみ (1995~2000年)



電子書籍無料版およびレンタルにて、文庫版全7巻読了。

実写ドラマ(2016年)は未見。


京都の老舗和菓子屋に生まれた美人3姉妹の日常や恋愛を描いた作品。


ちょっと年長者向けの少女誌だった『ぶ~け』(2000年に廃刊)掲載作品だけあって、恋愛要素が主でありつつも、京都商人の(メンドくさい)気質や習慣等が細かく織り込まれていて、なかなか興味深く読めた。

「誰と誰がくっつくか」の単純なラブストーリーでは終わらず、男女の恋愛の駆け引き、家の事情が絡む複雑さを丁寧に描いており、大人向けな作品になっている。


ただ、恋愛よりも寧ろ真に迫るリアルさで描かれていると思うのは、「姉妹や母娘の間の心的葛藤」で、日常の表面的な会話や関係性だけでは見えにくい、成育過程を含めての愛憎関係が徐々に掘り起こされていくにつれ、読み手の心境によっては、身につまされるシーンが多々あるかもしれない。

老舗の後継者問題、京女の我の強さなど、特殊な背景があるとはいえ、女同士だからこその嫉妬、対抗心、無遠慮、等々から生じる心理的な軋轢が、かなり生々しく赤裸々に描かれている。


とは言え、あくまで、誰でも成長過程では多かれ少なかれ抱きがちな劣等感の範囲内ではあり、そこまでドロドロと後を引きずるような悪意や怨念の応酬をテーマとしているわけではないので、読み味は悪くない。


難点を挙げるなら、メロドラマ的な事件や人物設定が結構目につくので、興ざめする場面も所々あった点。 なんというか、時代的な古さ(バブル臭さの名残り)が鼻につくところもチラホラあった。


また、正直言って、絵柄(キャラデザ)が、私は余り好きになれなかった。

以前、「内容さえ良ければ、絵柄などは慣れるものだ」と書いたことがあるが、勿論、絵柄をもって駄作だなどと言うつもりは毛頭ないが、瞳がやたらと丸いのに、少女漫画的な可愛さは無いという「中途半端さ」に、最後までイマイチ馴染めなかった。

まあ、イマイチ絵柄に馴染めなかったという点で、そこまで作品に入りこみ切れなかったとも言えるのかもしれない。



<関連日記>
2012.3.25. 田村由美 『 BASARA 』…… キャラクターの魅力が長編漫画の命

2017.2.17. 松田奈緒子 『 重版出来! 』 ・・・ いかに嘘や夢を織り交ぜるかが 職業漫画の肝










お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2017年10月11日 21時20分30秒
コメント(0) | コメントを書く



© Rakuten Group, Inc.