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テーマ:食べ物あれこれ(49637)
カテゴリ:トルコで食べ物ばなし
我がマハッレ(地区)で毎週日曜日に開かれている日曜パザール。 先週、そこでフィノッキオ(フローレンス・フェンネル、イタリア茴香)を発見。値段を聞けば、1株1YTLという。アーティチョークと並び、トルコでは高級食材にあたると思う。 公私ともどもイタリアに通っていた頃、サラダに加えられるフィノッキオ独特の甘く癖のある芳香とサクッとした歯ざわりが気に入っていた。 しかし、トルコではフィノッキオなんてなかなか見つからない。パザールで売られているのを見たのも初めてのことである。 懐かしさと珍しさで、ついつい買ってしまいそうになるのを堪えたのは、滞在中のセラップ一家に食べてもらえる自信がなかったから。 何しろ、セラップが日頃料理に使っている野菜の種類というのが決まりきっていて、野菜を同時に何種類も使ったり、見慣れない料理を作ったりすると、子供たちが全然食べてくれないのである。 諦めて自宅に戻ったが、フィノッキオのことがいつまでも気になって仕方なかった。 「もし来週も出ていたら、その時は買おう」 そう心に決めていたから、この日曜日、同じ青物屋でフィノッキオを、それも大量に見つけたときは待ったなしに買ってしまった。 こちらが、トルコ産フィノッキオ。 トルコ語ではレゼネ(Rezene)。 トルコでは料理用としてより、レゼネ・チャユ(フェンネル・ティー)として親しまれているようで、便秘解消、ガス抜きなどの整腸効果や利尿効果があり、ハチミツ入りで痰切りにも効果があるそうである。 デレオト(ディル)に似た形状の青々と茂った葉に鼻を近づけると、アニスにも似たフィノッキオ特有の香りが立ち上ってくる。 セラップにも香りを嗅がせてみると、まるで悪寒がしたかのようにブルブルッと身体を震わせ、「ウゥ~~」と唸った。ラクの臭いそのものだという。 ラクはブドウとアニス・シードを主原料としたトルコ特産の蒸留酒。アニス(トルコ語でアナソン)はフィノッキオと同じセリ科で香りもよく似ているから、セラップが同一視するのも無理はない。 さて、いったいこのフィノッキオをどう料理していくか。 白く丸々と太った茎の方はサラダに加えたりしているうち、なんとかなくなりそうだが、大量にある葉っぱの方が処理に困りそう。 あれこれ検索してみたが、「葉は魚料理に加えられる」などという簡単な説明しかない。 青物屋は、他の菜っ葉同様、挽肉と一緒にサルチャ(トマトや赤ピーマンのペースト)で煮物にすると美味しいと言うのだが・・・。 とりあえず、カリフラワーのサラダの彩としてデレオトの代わりに加えてみたり、ツナと一緒にアーリオ・オーリオのパスタにしてみたりしたが、アニス風の独特の香りも、小さく刻んで加えるとあまり気にならなくなった。 これなら香りを気にせず、意外に気軽に使えそうである。 その後、クックパッドなどで検索してみると、日本でもフィノッキオを使っていろいろな料理に挑戦してらっしゃる方がある。 そんなレシピの中から、グラタンやパイのアイデアをいただいたので、今度時間のあるときに試してみようと思う。 見た目も麗しく出来たら、画像公開できるかも。インシャッラー。 ちなみに、トルコ語でも検索してみたのだが、使えそう、かつ美味しそうなレシピはほとんど見つからなかった。 唯一、「ニース風フェンネル料理」(←どこが「ニース風」なのか?とも思うが・・・きっと黒オリーブが入るからだね)というレシピが、トルコ人向けにアレンジしてあるからなのか、トルコの食材で簡単に作れ、トルコ人にも喜んでもらえそうに思えた。 ■ニース風フェンネル料理(4人分) 【材料】 ・フェンネル 中程度のもの4株 ・オリーブオイル 食事用スプーン2杯 ・玉ねぎ 中程度のもの2個(みじん切り) ・ニンニク 2かけ(塩と一緒につぶしておく) ・生のオレガノ (デザートスプーン2分の1) ・ローリエ 1枚 ・チキンストック 150ml ・塩 ・コショウ ・黒オリーブ 50g(種を外しておく) ・グリュイエール・チーズ 75g(おろしておく) (*グリュイエール・チーズの代わりに、トルコならカシャールチーズでOK) 【作り方】 1.フェンネルを沸騰した湯(塩入り)で20分間茹でる。湯を切り、冷たい水にくぐらせる。真ん中から2つ割り、または4つ割りに切る。 2.鍋にオリーブオイルを熱し、玉ねぎ、ニンニクをゆっくりと柔らかくなるまで炒める。そこにトマト、オレガノ、ローリエ、チキンストックを加え、塩コショウをする。蓋をし、弱火で10~15分沸騰させる。ローリエを取り出す。 3.耐熱性の浅い皿にフェンネルとオリーブを並べ、上から2でできたソースをかける。 4.蓋をし(蓋がなければアルミホイルでもOK)、前もって180℃に温めておいたオーブンで、30~40分、フェンネルが軟らかくなるまで調理する。グリュイエール・チーズを上からかけ、温度を上げたオーブンでチーズが溶け焦げ色がつくまで焼く。 只今、レシピ大募集中! もし、フィノッキオを使ったお勧めレシピをお持ちの方がいらっしゃいましたら、教えていただけると幸いです。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006/01/28 07:00:49 AM
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