![品川寺 地蔵菩薩像](https://image.space.rakuten.co.jp/lg01/63/0000466463/96/img8b5761c4zik7zj.jpeg)
目黒川を越えて南品川宿をさらに歩くと品川寺に出会います。
品川寺と書いて「ほんせんじ」と呼びます。
ここには江戸六地蔵の大きな地蔵菩薩像があります。
宝永5(1708)年9月、江戸深川の僧、地蔵坊正元の発願によって浄財が集められ、像の高さ2.75メートルの地蔵菩薩像が、神田鍋町の鋳物師太田駿河守正義によって鋳造され寄進されました。江戸六地蔵のうちの第一番です。
これは、地蔵坊正元が15歳のときかかった病が地蔵祈祷によって治療したため建立志願を志したものです。京都の六地蔵に倣って造立したものと言われています。
造立時には鍍金が施されていたようですが、現在では金箔の痕跡をわずかに残すだけとなっています。像や蓮台には寄進者の名前が刻まれています。その総数は、7万2千名以上にも及んでいるそうです。
江戸名所図会には、「門を入りて左の方にあり。石を畳みて台座を設く。宝永5年戌子(1708)沙門正元坊建立するところにして、江戸六地蔵の一員なり」と書かれています。
江戸六地蔵を記しておきます。
新宿(内藤新宿)の地蔵菩薩像は第3番でした。
第1番 品川寺 現存。宝永5年(1708年)、旧東海道沿いに造立。
東京都品川区南品川三丁目5-17
第2番 東禅寺 現存。宝永7年(1710年)、奥州街道沿いに造立。
東京都台東区東浅草二丁目12-13
第3番 太宗寺 現存。正徳2年(1712年)、甲州街道沿いに造立。
東京都新宿区新宿二丁目9-2
第4番 眞性寺 現存。正徳4年(1714年)、旧中仙道沿いに造立。
東京都豊島区巣鴨三丁目21-21
第5番 霊巌寺 現存。享保2年(1717年)、水戸街道沿いに造立。
東京都江東区白河一丁目3-32
第6番 永代寺 廃仏毀釈により取り壊されたため現存しません。享保5年(1720年)、千葉街道沿いに造立されました。
![品川寺 地蔵菩薩像 近づいて](https://image.space.rakuten.co.jp/lg01/63/0000466463/97/img54c6e2b3zik1zj.jpeg)