吉田香織選手がドーピングで1年間の出場停止。
とても残念な出来事だ。
彼女が意図的にやったとも思えず、本人も無念であろう。
日本アンチ・ドーピング機構によれば、昨年の12月に行われた
ホノルルマラソンで、血液中の赤血球を増やす効果がある物資の
「エリスロポエチン」が検出され、来年1月18日まで出場停止の
処分を科したと発表した。
「エリスロポエチン」は、赤血球の増加効果により筋肉への酸素供給量を
増やすので持久力を高める作用がある。人間の体内にもともとある物質で検査が難しいが、最近では遺伝子組換えエリスロポエチンを検出しているとか。
禁止薬物のエリスロポエチンによるドーピングは、ツール・ド・フランスで
7回優勝したランス・アームストロングが使用していたと告白している。
ホノルルマラソンが昨年の12月で、処分の発表が5月23日だから、判定には
半年もかかるのか・・・
吉田香織選手、
彼女は川越女子高校から当時小出監督の積水化学へ入社、
その後資生堂に移籍。セカンドウィンドACを経て現在は
谷川真理のアミノバイタルACで現役選手として頑張っている。
彼女との出会いは2006年、仕事で米国出張した折、時間をつくり
ボールダーを訪れたときのことだ。
当時、資生堂の主力選手がボウルダーでの合宿をしていた。
現在、SWACの嶋原(高見澤)選手も資生堂の選手だった。
彼女たちは毎朝6時から60分のフリーの練習時間がある。
この時間、町に近いランニングコースの
「ボウルダー・クリーク・パス」
でjogする選手が多い。
初めてボウルダ-を訪れた私と同行者は仕事の疲れが有るにも関わらず
夜明けとともにホテル近くのクリークパスへ飛び出して行った。
Qちゃんもリザボ方面に自宅を購入するまでは
朝は必ずここでjogしていたそうだ。
吉田香織選手、当時全くの無名選手で、
最初会った時、彼女には悪いが
実は千葉ちゃんと間違えて近寄った。
「千葉ちゃんー!」
彼女は答えた、
「はーい!」
彼女は日本人であるランナーと遭遇し、とても興奮し、そして歓迎してくれた。
日本からの出張でボウルダーを訪れる人はまずいない、そう言って、自分の練習
そっちのけで私と併走してくれた。
走りながら色々な話をした。
有森選手もボウルダーにいて、昨日、オーストラリアへ遠征していったこと。
弘山選手も自宅を購入したこと、そしてそれまで宿泊していた家のこと。
Qちゃんの家の大きさや充実した設備、そしてホームパーティのこと。
お気に入りの日本料理店やCORKというレストランのこと。
などなど。
彼女は結局、私の宿泊するホテルまで送ってくれた。
本当に親切で可愛い少女だと思った。
一度でファンになった。
そんな彼女がシンデレラガールとして
一躍有名になるまで時間はかからなかった。
その舞台は、それから約2ヶ月後の
北海道マラソン
だった。
吉田香織ちゃんとボウルダ-にて