「世界は密室でできている」(舞城王太朗)
こんにちは~今日はとりあえず読んだ本の感想を!後から追加・編集します☆ 「世界は密室でできている」(舞城王太朗)舞城王太朗についてはコチラ→→→ Wikipedeia 「舞城王太朗」 舞城王太朗といえば思い出すのはつい先日の直木賞候補になり、選考委員の石原慎太郎氏がその候補作「好き好き大好き超愛してる。」に対して「タイトルを見ただけでうんざりした」とその嫌そうな顔が浮かぶナイスコメントをしていたのが印象に残っているわけです。あはは、石原氏、わかりやすいからねー。オトナゲないくらいわかりやすいよねー。(にっこり) 「好き好き大好き超愛してる。」(舞城王太朗)天邪鬼な私は、好きじゃない石原氏が好きじゃない舞城作品はどんなものかしらと図書館で手にとってみたわけです。 そんなきっかけもある。 ちょうど新書が2冊あって、通勤用の本としてちょうどいいなと思ったんス。 さて初めて読んだ舞城作品。一言で言うならば。これは、青春小説ですな!すんごい照れ屋な作者はまぶしいばかりにキュンキュン☆な青春小説が書きたかったのに恥ずかしいあまり、殺人事件の山にそれを隠してしまったかのような。 すごいテレ隠しもあったもんですが、とにかくこれはミステリじゃない。 ミステリだと思って読むと腹が立つ、かもしれない。ずいぶん前に話題になった殺人小説「バトルロワイアル」(高見広春)とカテゴリは同じかなと思います。 そう、これは若者の青春を描いた青春小説なんだ。 ただ、人が不必要に死にすぎるのと、死に様が荒唐無稽すぎてピンとこないだけで。 荒唐無稽で気分を悪くさせるような場面があるんですが、あまり生々しくないので読みにくさはないかな。でもひどい。 思い出すと胸が悪くなる場面があります。 そこは読み返す気にはなれない。 好き嫌いが分かれるところはあるかなと思います。→→→ Wikipedia「バトル・ロワイアル」これも一時話題になりましたものねー。『「第5回日本ホラー小説大賞の最終候補に残ったものの、中学生が殺し合いを強いられると言うアクの強い内容は、審査員から「非常に不愉快」「こう言う事を考える作者が嫌い」「賞の為には絶対マイナス」等の意見が多く不評であり、受賞を逃す』だそうですよ-。 「作者が嫌い」って…それ理由になるんか。 「バトル・ロワイアル」(高見広春)ただラストですべてが浄化されるというか、綺麗に物語が収束しているので、読後感がとてもいいの。 それに救われます。 友情っていいよね。 青リンゴ。 そんな感じのさわやかさでございます。 読んだ後にすっきりしない小説って嫌いなので。前半は物語の流れについていけず、何だかわからないうちに事件が起こり、あれよあれよと解決し、目をぱちくりさせている間に流されていきます。 ただそれでも何でも読ませるのは文章力のなせる技なんでしょーねー。 読ませる力がある。 ただ、私が大好きな藤原伊織氏のように華麗でもなきゃ繊細でもない、音楽的でもない。 むしろ野卑で、粗野で、でも力があって混沌として、底の見えない魅力に満ちている。 山の中で変な色の沼を覗き込んでいるような、妙な高揚感があるんですよねー。 こういう魅力もあるのだな。 もうそれはひたすら読み手の好みにかかっているのですが。舞城氏の文章は私のど真ん中、160キロストレート、見事に的中!というのではないですが外角低め、打ちやすくはないけど、もちろんストライクゾーンには入っているよね、というあたりでした。 打ちようによってはヒットになるくらいの。 私は軽すぎる文章が好みではないので、これくらい読み応えがあって力がある小説はむしろ好みです。 才能があるのは間違いないです。だって、『煙か土か食い物 Smoke, Soil or Sacrifices』『暗闇の中で子供 The Childish Darkness』「僕のお腹の中からはたぶん『金閣寺』が出てくる。」「ディスコ探偵水曜日」こんな題名の物語、いったいどんな話なのか予想もつかない!華があるというかさ。 ****************************************************************先日の気になる本たち、さっそくかたっぽ買いましたヽ(´ー`)ノ!まずはこっち☆ 『鹿男あをによし』(万城目学)だってだって、奈良を舞台に、しゃべる鹿、地球滅亡の危機を救う、日本史要素をたっぷり振りかけた物語だというではないですか! もうもう、日本史ヲタの私としては応えられない内容の筈!と期待はちきれんばかりでも仕方ないッスよ~(≧∇≦)! 読み始める前からここまでわくわくする本は久しぶり。 この楽しい気持ちが、読み終わっても続いて、さらに楽しい気持ちが続いているといいな。あ。 そうだ。これ、行きつけの本屋で昼休みに買ったんですがなぜかサイン本だったんですよ~♪ なんだろ、サイン会で余ったのかな? 先日、たくさんサイン本が積まれていたのに、今日見たらラス1だったので、急いでそれをお買い上げしてきました。