企業が利益を追求するのは当然ですし、赤字を出し続ける企業では社会貢献
もできないでしょう。
企業理念が、まばゆいばかりの社会貢献を謳うのは、それが社会というより、
会社の利益につながっているからです。
成功哲学の黄金律も「自分がして欲しいと思うことを、何よりもまず、他人にし
てあげなければならない」と教えています。
企業が「利益の追求」という、どうしても泥臭くなる部分を、「企業理念」で浄化
しているように、セールスパースン個人にも、「お客様の為に・・・」という顧客第
一主義は重要です。
それでも多くの営業マンは、「お客様の為に・・・」といいながら、自分の成績で
頭がいっぱいで、それを客に見透かされて成績が上りません。そして、本当に
顧客の利益を願っていると感じさせる営業マンが、トップセールスになります。
役者で言えば、素が出てしまうのがダイコンで、なりきれるのが名優ですが、
営業でいうと少し微妙です。
確かに、役者になりきれる営業は、それなりの成績を残すでしょう。しかし、稀
代の詐欺師は別ですが、愛される人に愛されたいという下心があるのでしょう
か？
例えば、赤ちゃんに下心は無い。
「３歳にまでに、子供は一人前に育ててもらう代償を親に支払ってしまう」と言
った人がいますが、その可愛らしさは、生き残るために備わったものなのでし
ょう。
親にも普通下心はありません。子供の存在そのものが喜びであり、そのよう
に感じるように、ＤＮＡに書き込まれているのでしょう。
私は、本当のトップセールスには素が出ているのだと思います。つまり、ホン
ネで語れるのがトップセールスなのではないかと・・・。
赤ちゃんと一緒で下心が無い、あるいは、あっても見せないのかもしれませ
んが、少なくとも力技は使わないでしょう。
優れたセールスパースンは、まず売るということを忘れたかのように、相手に
興味を持ち、その話に耳を傾けます。
物売りに警戒心を示すのは当たり前ですが、親しい友人が勧めるものなら安
心しますよね。そんな人間関係を、自然につくれてしまうのがトップセールス
なんでしょうね。
そこまでできなくても、喜んでもらいながら商売が回るように考えることが大
事です。
それは、誰よりも売り手の喜びでもあるはずです。
こういうことは営業に限らず、より良い人間関係に通じることだと思います。
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