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カテゴリ:自己実現
家督を継いだばかりの上杉鷹山が、参謀役として藩の嫌われ者の中から見 出し、家老に抜擢した竹俣当綱は、抜群の手腕で鷹山の藩改革を推し進め ました。 しかしその結果、彼の周りには媚を売るいかがわしい取り巻きができはじめ、 やがて朱に交わって赤くなっていきます。 改革に逆行するような彼の行動に感づき始めた鷹山が、その事実を隠してい た側近の佐藤文四郎を叱り、ある豪農のところで接待を受けている竹俣を呼 びに行かせます。 しかし、竹俣はすっかり酔っていて文四郎の説得に耳を傾けません。 子供の使いと化してしまった文四郎は、帰りに率先して開墾地で農作業をす る親友の山口新介に相談に行きます。(山口は、鷹山が城に入って側で働い て欲しいというのを断わっています。鷹山に取り入る為に泥にまみれている と思われたくなかったからです。そんな山口だからこそ、側に置きたかった 鷹山でした) 相談を受けた新介は、惚れている宿の女将から聞いた、江戸の水商売の女 の話をします。 「そういう女のこどもたちは、小さいときは母親の仕事は大変だ、と思う。 だから、自分たちを食べさせるために、夜遅くまで働く母親をみんなで、ご くろうさまといたわる・・・ 母親の方も、夜のつらい仕事を、こどもたちに、そういうふうにいたわられ ることで、救われる。ところがだ 根が水商売であってみれば、母親はときには、客のいかがわしい求めに応じ なければならない。ことわれば店をすぐやめさせられるからね・・・ こどもはどんどん大きくなる。大きくなって、そういう母親を見たとき、何 と思うかだ」 (「」内は童門冬ニ著『小説上杉鷹山』より抜粋) 新介が言うには、竹俣もこの母親と同じだというもので、だからどうしろという ものでもありませんでした。 最終的に竹俣は、酔って寝過ごし大事な公務をすっぽかしたのをキッカケに に罰せられます。 キレイ事だけでは改革は進まないと考え、始めのうちは汚れ役を買って出て いるつもりだった竹俣は、次第に堕落していたのでした。 そのことを決して許さず、鷹山は断腸の思いで竹俣を職から外し謹慎処分に します。 このような鷹山の姿と、以前NHKの番組『知るを楽しむ』に出演し、インタビ ューを受けていた京セラ創業者、稲盛和夫氏がダブりました。 潰れるかも知れないという危機のとき、会社を守るためにはキレイ事だけで は済まされないのでは?というインタビュアーの質問に対し、 「そうまでして会社を残す意味はありません」 と、キッパリ答えていました。 考えてみると、潰れるはずないと思われた大企業の倒産も、親方日の丸で 危機に瀕する国家財政も、全く逆の発想が原因のような気がします。 参考;童門冬ニ著『 小説上杉鷹山 』 『知るを楽しむ』 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
大企業の倒産も、国家の屋台骨も、奇麗事だけでは・・・との思いが有るようですね!
そこまでして残す意味は何なのでしょう。 従業員や国民に地獄を見せまいとするが、それ自体が生き地獄なのに! (2007.12.22 16:28:24)
明日の案内人さん
>大企業の倒産も、国家の屋台骨も、奇麗事だけでは・・・との思いが有るようですね! >そこまでして残す意味は何なのでしょう。 > >従業員や国民に地獄を見せまいとするが、それ自体が生き地獄なのに! ほんとうに難しい問題ですね。 (2007.12.22 17:56:52)
こんにちは、またブログ覗かせていただきました。また、遊びに来ま~す。よろしくお願いします シャネル 財布 http://www.chanelhandbagsoutletonlines.com/
(2013.04.25 14:45:06)
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