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カテゴリ:美術・宗教
細見美術館で開催中の展覧会に行ってきました。この展覧会は、天平会で講師をしていただいている先生が監修しておられ、会員をご招待くださいました。 展覧会前期のメインとなるのは平安末期の仏画「普賢菩薩像」です。白い象の上に乗る普賢菩薩を描いています。美しい顔だちで真っ白い肌をした菩薩像です。これはまさに大河ドラマ平家の時代に作られたもので、当時の高貴な女性たちの信仰の対象ではないかとのこと。ドラマに登場する多くの女性たちの誰かの持ち物だったか・・・、あるいはその似姿なのもしれませんね。 他にも、鳥羽院の納めた経文もありました。また、清盛が厳島神社に納めた経文のレプリカは大正時代に再現されたものですが、金箔やら金泥やらを使った豪華絢爛な絵のついたすばらしい紙に書かれていて、ヨーロッパの古い時祷書のよう。いかに平清盛が勢力を持っていたかわかります。 面白かったのは、「紺紙銀字華厳経断簡(二月堂焼経) 奈良時代」というもの。濃紺の地に銀泥で華厳経を書いたものですが、その字が輝いて見えるのです。銀泥で書いても時間のたつうちにくすんでくるのだそうですが、この字が輝いているのは、なんと1667年のお水取りで東大寺の二月堂が焼失!そのときの塩素ガスの影響で化学変化して字が輝いているんですって。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2012.02.29 14:32:11
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