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2009.08.19
XML
テーマ:子供の病気(2166)
カテゴリ:息子とのあゆみ



夜までの間は、院内もハウスも賑やかだった。

頑張っている子供達に皆がプレゼントを持ち寄って
集まっているようで、お爺ちゃんやお婆ちゃんの姿が特に
目立った。


擢斗の周りにはいつものパパとママとおばあちゃん。


おじいちゃんからはいつものお決まりで
なんでも買えというお金入りの封筒。


枕元にたまったプレゼントを開けてみたり、
又小さな声でお唄を歌ったり、
いつもと同じながらもいつもよりほんのちょっと違う
一日。


ほんの少しだけピクリピクリと動かして見せてくれる
手と足に何度も喜んだり、
いつもと同じだけど穏やかで幸せな1日だった。






夜になると、昼間が騒がしかったせいで、
周りがいつも以上に静かに感じた。



又いつも通り、面会の合間はハウスの共有スペース。




夜も遅くなり母も帰った後、


誰もいなくなった空間で、丸テーブルを挟んで旦那と2人。


大きな大きなツリーを見ながら、
旦那が言った台詞がなんともむなしかった。



『やっぱり来なかったな。』






この辺りになると私には彼が、
義父母へ自分の思い描いていた姿を重ね、
全く重ならない現状に、いつも頭をかしげている子供に見えていた。



可哀想でもありながら、


私の大嫌いな部分でもある
イヤなものは見なかったことにする所、
都合のいいように取る所が、
表情から伺えて、
何だか頼りなかった。


こんなはずじゃない!
もっと優しいはず!
今度はどんな理由?
次はちゃんとしてくれるはず。






いつまでも親を慕う気持ちも分かる。



それでも毎日ベッドの上で頑張っているわが子の親として、

もうちょっと強くてもよいのでは?

頑張ってはいる筈の旦那に厳しい気持ちを持つ自分に
厳しすぎるの?


そんな事を思いながら、
頬杖をついたまま視線を合わせずに笑ってみた。



正直どんな台詞が1番この場をスッキリさせるのか
わからなかった。



『スッカリ忘れてたよ。昨日来ないって言ってたさ。』




言った瞬間に『忘れてた』は余計だったと思った。




上手く表情が作れずにそのままツリーの方に顔を向けた。








本当の気持ちは、忘れてなんかいなかったし、
むしろ悔しかった。
そして、期待していた旦那の気持ちも面白くなかった。








『プレゼントだけでも届くとかさ、』



『遅くてもプレゼント持ってだけ来るとかさ、』




『普通あるよな。』




テーブルのマグカップを見ながら、
私はツリーを見ながら、
視線が合ってない状態で旦那がポツリポツリと
つぶやいた。




『そーいう気が回るなら、現状はだいぶ違うね。』





とだけ返すと、しばらくの沈黙の後
突然、ガタリ!と

旦那が出した椅子を膝裏で押すように立ち上がる音に驚いた。


テーブルに両手をついて妙な姿勢で立ち上がったままの
状態を暫く静止させた後、
大きく背伸びをし、



『だよな!』

『擢斗の周りには愛情が深い人だけいればいいよな!』
『そうじゃない奴らは別にいなくていいな!』
『いても疲れるだけだもんな!』



背伸びをし終わり、横をむいたまま一気に喋った。




私的には今更な台詞に聞こえたが、
旦那の中ではやっと出た答えだったのか、
ただ、その瞬間自分に言い聞かせたのか、
私には分からなかった。




ただ、私達家族にとっては幸せなクリスマスだった事には変わりなく、
今もこの日の思い出は沢山沢山残っている。






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Last updated  2009.08.21 10:51:53
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