Via USA

昨日、日本の友人から以前頼んでおいた本が届く。（みなちゃん、ありがとう！ お礼はまた送るから）

沈まぬ太陽 （四、五） 山崎豊子
私は三巻だけで日航機墜落事故が完結するのかと思って、里帰りの際三巻しか買ってこなかった。

博士の愛した数式 小川洋子
里帰りの飛行機の中で映画を見た。確か“ルビーの指輪”でかなり人気者だった寺尾聰が、記憶力が80分しかもたない博士の役で出ていた。石原軍団出の寺尾聰に数学者の役柄はちと物足りないし、過去に恋愛感情があったと言う浅丘ルリ子とは年齢設定に無理があるではないか。まぁ、そこは映画と言うことで納得しなければ。が、ストーリーはとても面白かった。本でぜひ読んで見たいと思っていた。

ロウアーミドルの衝撃 大前研一
ほとんどの大前研一の本を読んでいる。大体ずっと読み続けてくると、内容の50％以上は前回出版された本と重複している。が、残りの50％以下の新しい情報にも、それだけ払うだけの価値はあると思っている。
インドのバンガローについての内容は、こちらアメリカのDiscovery Channelでも放送されているが、大前研一と少し違うのは栄えるバンガローだけの内容ではなくて、その周辺地域との経済格差もしっかり伝えている。つまりバンガローはＩＴ産業を中心に栄えていて、900職の募集に約100万人の応募がある。そしてアメリカの大体の企業のカスタマーサービスは、バンガローにある。アメリカでシティバンクのカスタマーサービスに電話すると、インドのバンガローにあるカスタマーサービスセンターにつながる仕組みになっている（ＢＵＴ、コンピューターのDELLはインドから撤退した。インド人の発音の悪さが原因でカスタマーと意志疎通がとれない：ビジネス教授談）大前研一はこのバンガローの部分だけをいつも本に書いている。

しかし、そこから車で１時間走らない所には電気も水道も通っていない貧民窟街が広がっている。同じ国内でバンガローとその周辺地域の経済格差は益々広がって社会問題となっている。中国もしかり。アメリカのように、資本主義のなれの果てになっても構わないのであれば、現状のままでもいいかもしれないが、国内の内部分裂がいずれ起きるのではないかと私は思っている。（中国は経済格差で市民の間で不満が出る度に、政府が反日論を揚げ怒りの矛先を日本にむけ、騙しだましの政治をしているが果たしていつまで続くことやら。）


久しぶりに読み応えのある本が手に入った。先ずは続きの沈まぬ太陽から。しばらくの間は引きこもりが続くだろう。