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テーマ:好きなクラシック(2324)
カテゴリ:クラシック音楽
1841年の9月8日はドヴォルザークの誕生日ということで、今日は彼について少し触れてみたい。
ドヴォルザークの交響曲第9番「新世界より」を聴いてクラシックが好きになった人は数多くいるだろう。また、あの第二楽章が下校の音楽として使用されている学校はいまだに多いのではないか。 ちなみに私の卒業した小学校も、5時になるとあの第二楽章が流れ、「早くおうちに帰りましょう」などと放送が流れたものだ。夕焼けの中であの旋律を聴くと、「ああ今日も終わりだな、家に帰って夕飯食べよ」と思ったものだが、今でもあの情景は変わらないのだろうか。 ドヴォルザーク(正式な発音はドヴォルジャークになるのだろうか)は交響曲第9番「新世界」と第8番がとにかく有名で演奏会にかかる頻度が非常に高い。チェロ協奏曲もそのジャンルでは一・二を争う名曲だ。他にもピアノ協奏曲、室内楽、器楽曲があるがなんといっても「新世界より」はまるでクラシック音楽の代名詞のように知れ渡っている。 その魅力はなんといってもその分かりやすい旋律にある。あるときは非常に雄大で力強く、またあるときは郷愁を呼び覚ます美しい旋律の数々は、老若男女国境を問わず、世界中の人々に愛されている。あれだけ流れるような旋律を書けたのは、あとはチャイコフスキーくらいなものではないか。 ご他聞に洩れず私も「新世界より」が高校生の頃から大好きだった。私にクラシックを教えてくれた数学教師はベートーヴェンやブラームスが好きでLPをよく貸してくれたのだが、何故か「新世界」はあまり好きではないと言っていたので、ある時、「先生、先日ドヴォルザークの新世界を聞いて感動しました」と言うと、 「ふーん。お前、あの音楽が分かるの?」 と聞かれた。意味が分からず「ええ、いい音楽ですよね?」と答えると、 「そうじゃなくて、お前はあの音楽が分かるの?」と再び聞かれた。 「僕(数学教師)はベートーヴェンやブラームスは「分かる」気がするんだけど、ドヴォルザークの音楽は「わからない」音楽なんだよね」と続いた。 「好き・嫌い」「面白い・面白くない」ではなくて、その音楽を「理解できるかどうか」を聞いているんだよ、と重ねて言われた。 「音楽を理解するとは楽譜が読めるか、という意味ですか」と聞くと、 「そうではなくて、その音楽がなぜそのような旋律になったのかを理解出来るかどうかなんだよ」 「先生、そんなことこの俺に分かるわけねえっぺ!」 とそのときは笑い飛ばしたが、これはなかなか難しい問いなのだ。 「好き・嫌い」ではなくて音楽が「分かる」とはどういう意味なのか。これはあの問答から25年経った今でも、私の中で解決されていない問題として今でも残っている。 豪華演奏の代表例! ドヴォルザーク:交響曲第9番「新世界より」/ワーグナー:ジークフリート牧歌@カラヤン/VPO お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006年09月08日 17時51分54秒
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