フィレンツェのイタリアンジュエリー工房

2007年05月26日

フィレンツェのイタリアンジュエリーはどんなにコンテンポラリーなデザインの
ものでもベースになる部分にはしっかりと伝統が受け継がれているのですね。

今日、ご紹介するのはFIDIAというイタリアンジュエリーの工房です。
ここの特徴は薄い金の板を写真のようにパーツごとに糸ノコギリで切っていき
チューブ状になったバングルの表面にそのパーツを丹念に貼り付けて紋様を作る
技術です。また金の板で出来た紋様の間には、何層にも重ね塗りを繰り返した
エナメルがまるでヴェネツィアングラスのような透明感と奥行きのある色合いを
醸し出しています。写真ではどうしても単色に見えてしまいますが、実物はもっと
複雑な色合いをしているのですね。

まさにイタリアンジュエリー本来の「手工芸の技」だけを売り物にしたジュエリー
だと思います。ViViANiではこういうスタイルの宝石もあってよいと思うのですが、
どうも日本では全く理解されないイタリアンジュエリーですね。

やはり日本の市場にはジュエリー本来の「歴史」や「伝統」がないため
どうしても「うわべ」だけのものが蔓延するのは仕方ないことだとは思います。
でもそろそろイタリアンジュエリーの「伝統の技」にこそ、ジュエリー本来の意味を
見出しても良い時期にきている気もするのですが・・・やはりダイヤの方が良いので
しょうかねェ???