石の物語を読む
※日記部分は長くなったので文末に移動させました。石の好みは人それぞれだ。透明な水晶が好きな人もいる。ローズクォーツのようなやさしい色の石が好きな人もいる。石のパワー/バイブレーションに敏感で、感覚で選ぶ人だっている。私の場合、石の好みはと聞かれたら、(1)原石が好き(2)ある程度透明感がある方が好き(3)変わった形が好き(4)珍しい石が好き(5)大きすぎないのがいい(6)写真に撮りがいのある石が好き(以上、順不同)……と答えるだろう。あるいは、一言にまとめてこんなことを言うかもしれない。「物語がある石が好き」ただ、珍しいだけでなく、きれいなだけでなく、そこに「物語性」のある石。たとえば、こんな石だ。ラベルを紛失してしまって、産地がわからなくなってしまっているのが今となっては残念なこの石は、解説するならヘマタイトとレピドクロサイトの入った水晶である。(追記:産地判明。ブラジルの Burmado,Bahia。ラベルでは「ヘマタイト入り水晶」となっていた)大きさは、さしわたし6cmほどと大きくはない。しかも、水晶そのものがスモーキーがかっていて透明度がさほど良くないので、パッと見には何か黒いものが入ったあまり見栄えのしない石に見える。ところが、光に透かせばこの通り!かなりの密度で入ったレピドクロサイトがまるで炎のように変貌する。この石を見つけたとき、実は仲間が2つほどあった。例によってライトで照らして選んでいた私は、すぐにレピドクロサイト・インクルージョンの美しさに気が付いた同じようにレピドクロサイトが輝く3つの石のなかからこの石を選んだのは、写真に写っている、大きいヘマタイト片のためだ。「日蝕みたい」その印象を撮ったのが右上の写真である。石(ヘマタイト片)の真後ろからペンライトで、直接カメラに写らない角度を探して照らすと、まさしく日蝕。「黒い太陽を閉じこめた石」……なんて、ファンタジー小説の一節に出てきそうではないか。このほかにも、石の中に水族館を、幻の黄金都市を氷でできた大聖堂を、フロドが指輪を投げ捨てた滅びの亀裂を極北の雪原を星の海を渡る船を……石の中に見つけてきた。それは、「イシス」とか「カテドラル」とか一般に語られる石の形にはない、「その石だけの形」。気づいた人だけが見ることができる、気づいた者と石とのあいだだけに存在する「物語」。私は石から物語を読みとるために、デジカメとルーペと虫眼鏡を手に、今日も石を眺め回している。※やっぱり、こっちが日記?今日は曇りで幾分過ごしやすい……と思っていたら、夕方になって雨がぱらぱら。そうしたら、一気に湿度がアップ。不快指数も急激アップ!「過ごしやすい」なんて思っていただけに、倍増しでうっとうしく感じてしまう……。……で夜になってクーラーをつけた。ここのところ、クーラーをつけたり、電車に乗って(適度にすいていて座れたりすると)涼しいところにいると眠くなる。寝る前にクーラーを消すのだけれど、たいてい3時か4時に目が冷める。だんだん涼しさが消えて暑くなり、暑さに耐えきれなくなると、目が覚めるらしい。毎日、はかったように同じ時間に目を覚まし、枕元の扇風機を回して二度寝する。朝食の準備に起きるのは6時。このとき眠くて起きられないということはないので睡眠は足りていると思っていたのだけれど、どうやらちょっと睡眠不足?それとも夏バテぎみ?(……といっても梅雨明けはまだなのに)温度が下がると眠くなるなんて、なんだか「冬眠」みたいで笑ってしまった。ああ、田舎にいたころ2階の窓を開けっ放し、天然クーラーの中で寝ていたころが懐かしい~!梅雨の時期はさすがに蒸し暑いけど、梅雨がすぎれば夜は快適、時々寒くなってタオルケットを巻き付けるくらいだったのに。暑くて目が覚めるなんて、いや。