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あゝ平凡なる我が人生に幸あれ

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2008年03月15日
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カテゴリ:
真夜中とも、夜明け前ともどちらともいえない曖昧な時間
街はひっそりと静まり返っている
そんななか、職場に出勤すると、事務所の明かりもろくに点けずに、カバンを机に置いた
目は覚めているのだが、頭の思考回路と身体がいまいち言うことをきかない
なんだかまどろみの中を彷徨っているかのようで、変な心地よさを覚えていた
相当疲れが溜まってきているので、変なテンションになっているのだろう
とりあえず、シャキッ!としようと、洗面台に立って顔を洗った

洗面台から事務所に戻ってきた時だった
鈍い金属音とともに、脚に猛烈な激痛を覚えた
「あ゛ぁぁぁぁぁ!!」
まるで地底からマグマが沸きあがるようにして出た悲鳴は、自分以外誰もいないひっそりとした部屋にこだました
あまりの激痛に打ち震える身体
脛を手で押さえながら、もう片方の手は、部屋の明かりのスイッチに伸びた
一体、我が身に何が起きたのだろうか?
明かりのついた事務所を見回すと、ひとつのデスクの一番下の引き出しが開けっぱなしの状態になっていた
どうやらそこに、脚を蹴躓いたらしい
「誰だよッ!引き出し開けっ放しにしといた奴はッ!!」
…って、自分か
さっき、洗面所に立つ前に、引き出し開けたんだった
自分では閉めたつもりだったんだけれど、そのまんまだったみたい
自業自得というわけか
アホな自分が情けないやら、脛は痛いやら、なんだか悔しいやらで、朝から心身ともに凹んだ

阿鼻叫喚裾を捲って脚を見ると、脛は腫れ上がり、傷口からは紅い血が一縷の筋となって流れていた
おぅおぅ、随分とまた派手にやったなぁ
そりゃそうだよね、フルスイングで、スチール製の引き出しを脛で蹴っ飛ばしたんだから
うぅぅ…想像するだけで痛い

それにしても、自分、脛を怪我することが多い
左右の脚のあちこちに、傷だの、青痣だのがある
で、それらの傷は痕になって消えないんだな、これが
皮膚の再生能力が弱いのか?
それとも痕に残ってしまうぐらい傷が深いのか?
毎回派手に脛ぶつけているからね…

なんでこうも蹴躓いてしまうんだろう
オッチョコチョイというわけでもないんだけどなぁ
あまり下を見て歩いていないからかな
だってさ、俯いて歩いていると元気ないように見えない?
“あの人、小銭探しながら歩いているのかしら?”って思われない?
なんだか下を向いて歩くと、気分が滅入りそうなので、つねに前を見据えて歩くようにしているんだよね
ゆえに、足元の視界が疎かになって、何かしらに蹴躓くというわけか
先ばっかり見てないで、もうちょっと自分の足元も見つめるようにします

今日のこの傷もだいぶ酷そうだから、痕としてまた残るんだろうなぁ
こうしてまたひとつ、我が脛に勲章が1つ増えた
勲章といっても、なんの役にも立たない不名誉の勲章
できれば、これ以上増えないことを願いたい







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最終更新日  2008年03月17日 18時22分47秒
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