1107441 ランダム
 ホーム | 日記 | プロフィール 【フォローする】 【ログイン】

あゝ平凡なる我が人生に幸あれ

【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! --/--
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x

PR

プロフィール

芍藥の歌

芍藥の歌

カレンダー

サイド自由欄

当ブログは
『人気ブログランキング』
『にほんブログ村』
にお世話になっております
今後ともご愛顧の程、
宜しくお頼み申し上げます

人気ブログランキングへ

ブログランキング・にほんブログ村へ
にほんブログ村 その他日記ブログ 日々のできごとへ

天使とポピー

あゝ平凡なる
我が人生に幸あれ


◆次回予告◆


カテゴリ

カテゴリ未分類

(34)

(50)

(46)

(72)

(98)

(92)

(27)

(105)

(99)

(71)

(38)

(36)

(38)

(22)

(65)

(79)

(43)

(109)

(37)

(62)

(79)

(46)

(75)

(37)

(54)

(90)

(89)

フリーページ

山村美紗サスペンス


マラッカの海に消えた


京都・グアム島殺人旅行


伊勢志摩殺人事件


清少納言殺人事件


十条家の惨劇


京都花見小路殺人事件


水仙の花言葉は死


骨の証言


京都紅葉寺殺人事件


京料理殺人事件


その日、あなたは死亡し…


宵桜殺人事件


京都・沖縄殺人事件


愛人旅行殺人事件


針供養殺人事件


京都白梅寺殺人事件


流れ橋殺人事件


京都西陣殺人事件


花嫁衣裳殺人事件


死ぬ前に電話を!


赤い霊柩車


死の誕生パーティ


京都離婚旅行殺人事件


時代祭に人が死ぬ


愛のメッセージ


スターガザールの殺人


京都三船祭り殺人事件


恐怖の賀状


京都島原殺人事件


消えた配偶者


越前海岸殺人事件


福寿草の殺意


アメリカ人の遺書


黒百合の棺


芙蓉の花は血の色


三十三間堂の矢殺人事件


京都化野殺人事件


夏の密室殺人事件


京都堀川陣屋の殺人


呪われた密室


華やかな復讐


長崎殺人物語


二つの墓標


山茶花寺殺人事件


京都恋供養殺人事件


彼岸花が死を招く


故人の縊死により


聰明な殺意


竜の寺殺人事件


十二秒の誤算


京都詩仙堂殺人事件


愛の飛鳥路殺人事件


危険な遊び


雛祭り殺人事件


京都・神戸殺人事件


京都やすらい祭の殺人


双子の棺


冷泉家の羽子板


坂本龍馬殺人事件


京舞妓殺人事件


盗まれたエメラルド


孤独な証言


偽装の回路


京都不倫旅行殺人事件


京都花の艶殺人事件


毎月の脅迫者


くらやみ祭に人が死ぬ


京都顔見世殺人事件


恋の寺殺人事件


呪われたルビー


楊貴妃殺人事件


死化粧は菊の花


哲学の小径の少女


京都大原殺人事件


胡蝶蘭殺人事件


平家伝説殺人ツアー


人形寺殺人事件


京菓子殺人事件


死人が夜ピアノを弾く


京都鴨川殺人事件


ツタンカーメン王のえんどう豆


あゝ華麗なる観劇記録


愛しの1996年


華やかな1997年


絢爛たる1998年


2008年03月19日
XML
カテゴリ:
目覚まし時計が鳴った
反射的に瞼を開ける
目は覚めているものの、寝たりないせいか、頭の中はまだ夢の中にいるようにボーっとしている
目を覚ます意味でも、浴室に向かい湯船に浸かる
あぁ~いい気持ち……
で、気づくと湯船に浸かったまま眠っていた
そんな日々が最近続いているので、万が一湯船に浸かったまま眠り込んでも、寝過ごすことがないように、浴室にも目覚まし時計を置いている
う~ん、ここのところ忙しいから、疲れはなかなか取れないし、つねに眠気に襲われているような気がする
気だるい感じがする身体に鞭を入れて、身支度をすると、家を出た

車のハンドルを握ると、暗闇の街のなかを疾走する
車内では、お気に入りの音楽を聴いていた
信号が赤に変わったので、車を停めたときのこと
スローテンポの曲調の音楽から、突然まるで地響きに似たような不気味な男の声が聞こえてきた
???
な、何だ!?今の声は…
問題の部分をかけなおしてみたが、変な声は入っていなかった
寝ぼけてたのかなぁ?
すると、またしても、今さっき耳にした謎の声が聞こえた
よぉく耳を傾けてみると、その声は音楽からではなく、外から聞こえているようだ
パワーウィンドーを開け放つと、なんとも心地のよい夜の空気が頬に触れた
こんなひっそりと寝静まった街のどこから、あの気持ち悪い声が聞こえるのだろうか
そう思ったときである
『ブヒィィィィィ!!』
ぶ、豚ァ!?!?!?!?
その声の主は間違いなく豚だった
しかもその数たるや、鳴き声からして1頭や2頭ではなさそう
ここら辺に養豚場はないし何故だろう?と、辺りをキョロキョロしていると、自分の隣り車線に停まっている大型トラックから、ブヒブヒ聞こえてくるではないか
荷台の囲いが高くて窺い知ることはできないが、間違いなく、あの中にたくさんの豚がいるに違いない

そういえば、ここから車で走ること数分のところに、食肉市場がある
ということはだ、荷台に乗せられている豚たちは、そこに出荷されるということか
はたして、これから待ち受けている運命を、車に揺られている豚たちは知っているのだろうか?
鳴き声は、一体何を自分に訴えようとしているのだろう
ドライブを楽しんで賑わっているだけか
助けを訴える悲痛な叫びか
腹をくくって覚悟を決めた悲壮の絶唱か
残念ながら、自分には豚の気持ちを計り知ることはできない

信号が青に変わった
豚の鳴き声を背に、車をスタートさせる
バックミラーを見ると、豚を乗せた大型トラックは、食肉市場がある方角へと向かっていった
するとだ、自分の目からが溢れてきた
1粒、2粒と、涙が頬を伝っていく
どうしたことだろう
何が悲しくて涙が溢れるんだ?
豚が市場に売られていくことが悲しいのか?
ウン、悲しいよ
豚のために涙するだなんて、疲れが溜まっていて、ちょっと情緒が不安定になっているのかもしれない
ケーキを食べる少年
とはいえ、普段はそんなことおくびにも見せないが、こうしてみると、人が生きていくうえでは様々なものが犠牲になっているのだと痛感した
自分も肉や魚といった生物は口にするから、そんな奇麗事を言っていたら生きていけないことは重々承知しているが、せめて頂くときは“いただきます”と唱え、感謝という気持ちを忘れないで食したい
それが人間が生きていくうえで犠牲となったモノたちへのせめてもの敬意だと思う

こうして文章を書いている今、夜明け前に出会ったあの豚たちの命は、もうこの世にはないのだろう
『ブヒィィィ!!』
あの時聞いた鳴き声は、今でも耳に残っている……


【悲壮】
悲しい中にも雄々しく立派なところがあること
(辞書調べ)







お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2008年03月21日 12時52分26秒
[思] カテゴリの最新記事



© Rakuten Group, Inc.