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カテゴリ:驚
今日は横浜の方で仕事があるため、車にたくさんの花を積むと、朝早くに出た
見通しのいい直線道路が続く、首都高速湾岸線 交通量も少なく、快調にペースを上げていく 川崎航路トンネルを抜けて、しばらくすると、左手に大きな製鉄所が見えてくる 実は、ここの風景が自分は好きなのである 昭和のレトロな時代を思わせる赤茶けた無骨な建物の数々、高くて太くて大きな煙突からモクモクと立ち上る白煙 見ているだけで、なんだかワクワクしてしまう 圧巻にして壮観な製鉄所の光景から、一直線に続く道路へと視線を戻す すると、かなり前方に走っている1台のトラックに目が留まった 片側三車線の真ん中のレーンを走行しているそのトラックは、なぜか右へ左へと小刻みに蛇行を繰り返しながら走っているのだ 今は風は吹いていないので、強風で車体が煽られているわけではない ということは、トラックのドライバーが、なんらかの意思を持って蛇行運転をしているということになる トラックはさほどスピードが出ていないのか、自分との距離はどんどん縮まっていく その間も、幾度となく小刻みに蛇行運転を繰り返すトラック 鶴見つばさ橋を渡りはじめたとき、そのトラックを追い抜かすと、どんな人物がハンドルを握っているのか気になって、バックミラーを覗いた するとだ、バックミラーに映ったのは、中年と思しき男性が、両手でパンパン!と頬を叩いている姿だった その時、自分は悟ったのだ あのドライバー、眠いんだ! 自分も眠くなった時、顔を叩いて目を覚まそうとするから、その気持ちよぉぉく分かる って、危ないじゃんかッ!! 眠気に襲われて、それでちょっとした意識が飛んだときに、蛇行運転を繰り返していたのだとしたら、今すぐ運転止めんかぁぁぁい! 居眠りして事故を起こすだなんて、当人はもとより、他のドライバーだって迷惑するだろうがッ! 過去に、自分も居眠りして事故を起こしたことがある それは、今から数年前の出来事 連日連夜仕事で忙しくて、疲労困憊、睡眠不足と身体の疲れはピークに達しようとしていた 短い睡眠をとるために帰るだけの家路についていたときのこと あのY字路を曲がれば、もうすぐ家に着く… 主要幹線道路を右折レーンへと車線変更をした そこまでは自分にはハッキリとした意識があった しかし、そこから自分の記憶はスッポリと抜けてしまったのだ “ドーン!!!” 凄まじい音と衝撃に気づいたとき、自分は車のハンドルに突っ伏していた 顔を上げ我に返ると、ボンネットがへの字に曲がっていてフロントガラスを覆い、前方がどんな状況になっているか判らず、自分の身に何が起きたのか把握することができない 車から降りて、前に停車していた大型の平台トラックに喰いこむようにして止まっている自分の車を見て、居眠り事故で衝突したことを悟ったのだ もうすぐ家に着くという安堵感と緊張の緩みが解けたとき、猛烈な睡魔に襲われてしまったのだろう それで、ブレーキをかけないままの状態で、右折待ちをしていたトラックに衝突してしまったのだった 眠ったままの状態で車のハンドルを握る 考えただけで身震いしてしまうような、恐ろしい出来事 不幸中の幸いであったのは、自分が衝突してしまったのが大型トラックだったということ これが普通乗用車だったら、間違いなく玉突き事故になっていて大惨事になっていただろう それにこんな激しい衝突事故を起こしたわりには、奇跡的に相手のドライバーさん含めて、自分も無傷だったのである 車が大破するほどの衝撃からして、かすり傷ひとつとして負わなかったのは、今でも奇跡としかいいようがない 今も仕事が忙しく、ろくに睡眠時間は確保できていない そんな状況でも、マイカー通勤だし、日中も花の配達があれば外に出るので一日を通して車のハンドルを握っている 運転している最中、自分では気を張っているつもりでも、睡魔だけには勝つことができない ちょっとでも眠気が襲ってきたそんな時、自分は車を安全な場所に停めて仮眠をとるようにしている 数分程度の短いものだが、それだけで全く違う 居眠り事故の経験者なだけに、眠気を甘く見ていないのだ ほんと、「寝てはいけない!」という自分の意に反して、不意に、そして唐突に意識が飛ぶからね 車を運転中に睡魔に襲われたら、無理して逆らわずに仮眠したほうがいい 気づくと、バックミラーに映るトラックの姿はだいぶ小さくなっていた 眠気からの呪縛から解放されていないのか、まだ蛇行運転しているように見える 事故にならなければいいけれど… って、他人の心配をしている場合じゃないか 自分も睡眠不足なんだから、運転気をつけないと! 鶴見つばさ橋から望む東京湾の海は、朝日の輝きを浴びて、キラキラと光っていた 目が覚めるようなその煌きのなか、一路目的地へと、しっかりとハンドルを握る自分であった… お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2008年08月18日 20時02分32秒
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