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カテゴリ:病
花を入れたバケツを手に持ち、歩いていた
仕舞い込むために保冷庫のところまで来たときだった 不意に足元をすくわれた 床が濡れていて、滑ったのだ 自分の身体が宙に浮き、右に傾いて倒れこんでいくのがわかる 転んだ! と、頭の中では判っていても、あまりにも瞬時のことで、それに対応できる術が自分にはなかった バケツを手にしたまま転んだ自分 まずは、右肘から床に着地その痛みと衝撃から、手元からはバケツが離れ、なみなみと入っていた水は自分の身体に降りかかった さらには、右側頭部を床に強打し、身体全体を叩きつけた 床が濡れていて勢いよく足元を滑らせた自分は、身体が真横の状態となり、頭から落ちた その衝撃たるや凄まじい 頭を床に打ちつけたとき、鈍い音が頭の中でこだましたほど 今までに経験したことのないような、割れるような激しい痛みが襲い掛かる 床に散乱する水と、花… そのなかに蹲る自分は、水浸しになったまま、しばらくそのまま倒れこんでいた 一体どのぐらい、その場に倒れこんでいるのか、自分でもよくわからない そのまま身体を横たえていた まだ朝は早く、今日は、他のスタッフは皆外に出ているので、今ここにいるのは自分ひとりだけ あまりにも頭が痛くて、ふと“死”という文字が過ぎったほど 縁起でもないのかもしれないが、それほどの衝撃だったのである けれども、意識はあるから一応は大丈夫のようだ そっと手を、打ちつけた頭に持っていった たんこぶはできているものの、出血はみられない なんとか身体を起こすものの、ふらふらとする 吐き気もあって、なんだか気持ちが悪い これが脳震盪というものなのだろうか? よくわからないけれど… 服も、顔も、頭もびしょ濡れ そんなことも気にならないほど、強いダメージを受けている とりあえず、床に落ちている花を拾い上げ、保冷庫に仕舞うと、しばらく安静することにした さっきからずっと、頭のなかで“ぐわんぐわん”変な音が蠢いている 相変わらず痛みと気持ち悪さが自分を襲う しかし、どうしようもない ただただ、おとなしくしていた どうか、この痛みが治まりますように… 【脳震盪】 頭部に衝撃を受けた直後に起こる、一過性の神経機能麻痺 (辞書調べ) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2009年10月25日 10時00分32秒
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