くらもちワールドそのもの「天然コケッコー」
夏休みはご近所のシネコンも子どもの映画が多くて、あまり食指を動かされないのだけど、かといってこの暑さの中遠くまで出かける程の気力も湧いてこず、梅田ガーデンシネマや千里セルシーシアターの上映予定を指をくわえて見つめるだけの日々です。来週のレディースデイは千里セルシー三本連続鑑賞に挑戦したいと考えているんだけど・・・(笑)ご近所シネコンのおかげで、邦画もちょくちょく気になるこの頃、今のお気に入りは「天然コケッコー」。原作がくらもちふさこさんのコミックと知った時点から、「行かねば!」と思っていたのが、暑さで気持ちがバテて、気力を失っていたら、息子の「最近の一番」という言葉に後押しされて。。くらもち作品が男性にも受け入れられるというのに、少し驚いたけれど、映画館に行くと、結構男性の一人客が居て、目からうろこ状態。もちろん、おばさん集団(これがうるさい!)や、若い女性同士など、明らかにくらもちファンの姿も沢山。★くらもちふさこさんの原作コミック★映画「天然コケッコー」は、観れば観るほど、丁寧に、まるで主人公そよのデリケートな心を包み込むように大事に大事に作られている。都会育ちの私にも懐かしいと感じる日本の原風景の美しさを、四季のロケの中で再現し、最新の映画技術は一切使わず、これはヨーロッパの映画でも、アジアの映画でもない、紛れもない日本の、とても良質の日本のタッチです。役者さんたちは「現地調達?」と思うくらいなまりも動作も、それに演技というよりドキュメント?と思うくらい自然で、ほんとに上手いと感嘆しました。ドキュメント・・・そう、島根の過疎の村で今日もあの子どもたちが、田んぼの中の道を歩いているような、、すっかりそんな錯覚をしている私。くらもちさんの作品には、いつもとっても等身大の女の子がいて、ずーっと昔に置いてきた自分を見つけるのだけれど、映画はそんな原作の、甘酸っぱいという言葉さえ直線的すぎる繊細な空気を、これ以上ないくらい湛えている。超お薦めです♪