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さて、前述で宮下氏の仕事ぶりと私の「抜き差しならない」関わりを紹介しました。
今日は氏の功績を挙げてみたい。 「地元還元」については、国の事業の殆ど現職代議士として氏のお世話になったことになる。大型事業の中で、注目すべきは、「戸草ダム」「権兵衛トンネル」がある。前者について長谷村役場に取材したことがある。「かつて長谷村は美和ダム建設に当たって、希少な耕地を提供しただけで、ダムの恩恵を被るのは下流域の市町村であった。戸草ダムは長谷に恩恵をもたらすものだ。」確かに、ダム建設に向けて巨費が投じられ、道路整備が進み、今年は光ファイバーが通った。 村は十分潤ったにちがいない。この先、国のダム事業は不透明だ。多くのダムが中止された。国家財政が破綻寸前である状況からも、また環境側面からも中止はやむを得ないのではないか。中止しても金はかかる。堆積し続ける美和ダムの浚渫事業である。長谷だけの問題ではなく、流域市町村は今後も美和ダム・そして高遠ダムとつきあっていかなければならない。 もう一つの「権兵衛トンネル」は完成間近となった。地盤が脆弱で、何度も出水しこれまた巨費が投じられた。リニアモーター路線決定の条件とも言われた。しかし、木曽と伊那を結んでどういうメリット・デメリットがあるか不透明だ。 木曽・伊那両方の関係者議員によるシンポジウムで木曽側から「メリットは思いつかない。むしろ若者の流出が進むのではないかと心配している。」という発言があって、木曽側は歓迎していると思っていた私は驚いた 伊那と高遠にとってはもっと深刻な問題が持ち構えている。R19(木曽国道)を通っていた大型長距離トラックがトンネルを利用して、より早く、より安く行ける道としてなだれ込んでくるからだ。伊那・伊北インター周辺も状況は一変するだろう。しかし、一番危惧するのは、伊那市を横切り高遠を抜け、杖突峠越えを選ぶトラックが多いだろうという点だ。都市計画が不備で、産業道路と生活道路の使い分けのない現状において、危険と混乱が予測できる計画を黙認していてよいのか。疑問である。内発的でないこの事業の矛盾を改めて痛感する。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2003年08月12日 07時13分22秒
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