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カテゴリ:平成
等々力渓谷については、「東京にも渓谷がある」という書出しで既にご紹介済み(「等々力渓谷 東京都区内の渓谷」08.12.14)ですので、今回は、真夏に涼を求めて等々力渓谷を歩いた体験談です。 連日真夏日が続く旧盆の頃、等々力不動尊にお参りして、その境内から渓谷に下りていきました。渓谷への階段は急で狭く、足許は雨が降らなくても濡れていて、上る人と下りる人がすれ違うとき危険な位です。 渓谷に降りると気温は一気に下がり、地上の熱気は嘘のように涼しく感じます。渓谷の両側には樹木がうっそうと茂っていて、渓谷の冷気を逃がさないように覆っています。前回訪れたのは12月でしたから、太陽の光が木々の合間から注いでいましたが、8月は木々の葉が茂り、太陽の光は谷底まで届かず薄暗い状態です。 薄暗い階段を降りたところに等々力渓谷で唯一の茶屋があります。茶屋の前庭には、赤い毛せんを敷いた数個の椅子とテーブルがありましたが、全て満員でした。お盆休みの時期ですが、遠くまで出かけずに、手近な渓谷で涼をとる洒落た人々は意外に多いのです。 そこから渓流沿いの小径を遡るように歩きます。すれ違うのがやっとと言う箇所が所々にあります。譲り合いながら川岸で待っている間、両側の岩肌を見ると何処も濡れています。 武蔵野段丘を削って生まれた等々力渓谷は、その断層から清水が湧き出しているのです。その湧水が蒸発するとき周辺の熱を奪い、渓谷の空気を冷やすと云う訳です。小径のあちこちに水溜まりあり、足許が常に濡れているのも両脇の岩肌からの湧水の所為です。 途中に縄文時代の古墳が何ヶ所もありました。縄文時代は地球の温度は今より高かったと云いますから、多分、古代人もこの等々力渓谷で涼をとっていたのでしょう。 間もなく赤い橋桁のゴルフ橋をくぐり階段を上ると、地上は真夏の暑い太陽に照らされて、突然熱帯地方にきたような感じです。そこから大井町線の尾山台駅まで数分の距離です。もう少し長く渓谷にいれば良かったと思いながら電車に乗りました。 (以上) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2009.08.19 12:32:40
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