あさかぜ、はやぶさ、北斗星、明星、銀河、ムーンライトながら…。1世紀以上の長期にわたり、人々の足として重要な使命を担ってきた「夜行列車」。生い立ちから現状までその盛衰の歴史を振り返る。
ブルートレインを筆頭に、かつて津々浦々を走り回った夜行列車。経済発展を支える足として夜行列車は増加しつづけ、特急を補完した夜行急行、快速・普通列車も数多く走っていた。しかし70年代以降徐々に減少、「北斗星」など豪華列車も登場したものの現在、定期列車は「サンライズ」のみという絶滅寸前状態だ。今後、夜行列車に再生の可能性はあるのだろうか。夢と希望を乗せて日本中を走った夜行列車130年の全歴史。
本書は、鉄道史に名を残した名列車を振り返りながら、人々に愛されながらも消えていった夜行列車の歴史130年をたどる一冊。本書で書かれる夜行列車は、いわゆる寝台特急のみならず、夕刻から翌日の朝まで運行する鈍行列車も含めた、全ての夜行列車の歴史を通史として時系列で紹介しているもので、夜行列車の登場から寝台車の登場、寝台の形式や利用方法やサービスの内容など、鉄道ファンならずとも興味深く読める内容となっています。
【満足度】 ★★★★