セムラ
スウェーデンを語る上で外せないお菓子がセムラ(semla, 複数形だとsemlor)。見た目は生シュークリームなので、最初見たときには勘違いしてました。シュークリームよりもっと素朴でカルダモンの入ったパンに、アーモンドのペーストと生クリームが挟んである。私の感想では、特においしいわけでもない。でも、スウェーデン人には郷愁を感じさせる食べ物でもあるようです。ホームパーティーに招かれて、手作りのを食べてそのときにいろいろと教えてもらったのでした。これを食べるのは、元々は四旬節で火曜日に食べるものだと言っていた。四旬節は、英語だとLentと呼ぶ期間。キリスト教的なので普通の日本人には難しいが、復活祭(イースター)前の40日間の期間を指す。この時期には、昔は断食をする習慣があったため、栄養のある食べ物を食べてからということのようだ。そのために、その期間の最初の日「Ash Wednesday」の前の日、Shrove Tuesdayに食べるのが本当の風習ということ。この日は断食開始の前に騒ぐ、謝肉祭の最後の日ということ。スウェーデン語では、Fettisdagenというらしい(natsumeguさんのブログ)。ちなみに、フランス語ではMardi Grasで、ニューオーリンズの祭りで有名。イースターは移動する祝日なので、今年は4月8日になる。で、Shrove Tuesdayというと2月20日になるそうだ。もうそろそろ。でも、最近ではこの時期になると早々に店頭に並んでいるようだ。クリスマス前と同じで、卵や黄色いグッズがいっぱい売ってるし。宗教的な意味は薄れてきてるかも。今年も食べることになりそうだし、この時期になると食べたくなる時が来るのかもな。