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テーマ:政治について(19806)
カテゴリ:単行本
新安保体制下の日米関係 昨日、「しんぶん赤旗」日曜版(サービスの分)が入ってました。 日曜だったから。 多分配達してるのは同じマンションに住んでる党員さん。 自分の住んでるマンションの別の部屋に単に機関誌突っ込む行為が「配達」かどうかはさておき(笑) もう取らないし。 この記事は私のgooblogの方と内容がかぶるので向こうを読んで下さっている方には申し訳ないんですが、デカデカと載っていて今回少し印象に残ったのは(つっこみたかったのは) 【原子力空母来るな】3万人が横須賀集結 米海軍の原子力空母ジョージ・ワシントンの配備に反対との内容です。 左寄りのブログとかではないので私はあまりこういう事は普段書いてなくて、今回は珍しくこの手の話題を綴ってます。 尤もな面もあります。 紙面でも4つの危険性が挙げられていて、
私も特段に反論すべき題材はないです。 まず1.に関しては狭義には我が国の「非核三原則」を踏みにじる物です。ただし「理想と現実とのギャップ」を認識する必要もあると思います。非核三原則はソ米冷戦下に提唱された物で、横須賀や返還後の沖縄の基地に寄港した米軍の艦や潜水艦が核兵器を搭載していなかったのかといえば、結局米軍の「この艦に核ミサイルは積んでいない」との主張が全てで、日本政府は米軍艦を臨検する権限すらありませんでした。 2.ですが、私個人としては一点だけ事態を正確に把握していないと思う処があります。 それは、まず「航空母艦」という物は「敵地に攻め込む(殴り込む)」ための艦で、専守防衛を基礎としている、つまりこちらから相手国に攻め込む意図のない日本の自衛隊に空母はありません。 ただし空母自体に戦闘能力があるわけではなく、その能力は艦載機の数と性能に左右される物です。更に言えば、航空母艦出撃を伴う戦闘行為に於いて総合的な戦闘力は随伴する艦、海上哨戒機等の数とその性能・性質で決まる物であり、決して空母が「原子力空母」であることによって直接戦闘能力が上がる訳ではないという事です。 向上するのはあくまで航続距離と艦載機の数です。 最も危惧すべきは3.でしょう。 戦後の講和条約を更新したような形で日米地位協定と云う物が1960年に締結されています。これは4.にも関係する事ですがまず3.に限って話を進めると、日米安保条約により米軍は4万人近くの米軍人を日本に駐留させる権利を正当化されてます。韓国にもほぼ同数の米軍が駐留しており、これは英国に駐留している米軍の3倍以上の数字です。この事自体、朝鮮戦争やベトナム戦争の例を挙げるまでもなく極東が米軍にとって「最前線」であることを示していますが、フィリピンの米軍は1994~5年に一度撤収しています。 つまり法的には新安保条約の期限10年間が経過すれば日本側も一方的に条約を破棄して我が国から米軍を追い出すことは可能なわけです。 ただ、これはあくまで方法論として可能なだけで、実際に米軍を撤退させることができるかといえばそうは行かない面があると私は考えます。 日本は憲法で国の交戦権を否認し、徴兵制度もない国なので私自身「戦争」を身近に感じることはありません。私の毎日は漫画とアニメと音楽の日々で、「平和」そのものです。旧ソ連国等の切手を整理していて民族紛争などを間接的に感じることはあっても基本的に平和でダラダラしているだけの日々です。 ところが現実には日本はいくつかの隣国からは仮想敵国扱いされ、周辺国の弾道ミサイルが我が国の大都市に照準を定めています。 それでも私の毎日が平和なのは在日米軍が日本への侵攻に対する「抑止力」として働いている部分もあるのでしょう。 危険な軍事国家と隣接している韓国に徴兵制度があり(徴兵制と志願兵制併用)、条件として大差ない日本に徴兵制度がないのは日本国憲法第9条の存在が大きく、戦争を放棄する憲法9条の理想は崇高な物だとは思います。 では日本と云う国を外敵から守っているのは何(誰)なのか、というのは長年の私の疑問です。 在日米軍が「日本を守るための軍隊」ではないことは明白です。 大型免許取得のために入隊するような人もいますが、基本的に現役の自衛官は「自衛官になること」を選択して自衛官になった人達です。 私は「自分の国を守るため」に自衛隊に入隊した人達には敬意を払っています。もし日本に徴兵制があり、自分が成人した時に自分の意志に反して兵役に就かされたとしたら、とてもじゃないけど訓練の厳しさに耐えられないと思います。昔、同年代の現役陸上自衛官からどれだけ厳しい訓練の日々なのか具体的に聞いたことがあるので尚更自分は勤まらないと思います。 しかし「実戦経験」のほとんどない現在の自衛隊に日本という国を守ることができるかといえばやはり未知数です。 結局誰(何)がこの国を守ってくれているのか私には明確な答を導き出すことができません。 仕方がないのでこの部分に関しては保留のまま次に進ませてもらいます。 4.の米軍犯罪の拡大に関しては紙面の左下に更に【米兵にレイプされそうになった/殴られた】若者調査とのコラムがあり、「街頭で聞いた被害の数々」として
未遂の物、伝聞の物が半分も含まれている点はやや気になりますが。 それとコラム本文の方に「悪い人ばかりとは思いたくない」との発言もありました。 そこで3.で挙げた日米地位協定をもう一度出しますが、これは税や刑事裁判の面で米軍や任務遂行中の米軍人に対して日本の法律が適用されない場合もあると云う特例が生まれているわけです。 私は切手収集をしているのでたまたま知っているのですが、在日米軍基地の差し出す郵便物は"APO"として日本の郵便料金体系とは別物になっています。猥雑になるので省略しますが、これも日米地位協定で定められた物で『日専(JSCA)』に詳細が掲載されています。 これは韓国の板門店はキャンプ・ボニファスから日本の自分宛に差し出したはがきですが、アメリカの切手に"ARMY POSTAL SERVICE"と地名の入っていない消印が押されて届いています。 赤旗には「なんで事件を起こしても、米兵は罰せられないの?」との被害者の言葉が引用されてますが、任務遂行中ではない米軍人に対しては基本的に日本の法律が適用されるので少し偏った取材かなという印象は受けます。 また米軍人にとって「日本に配属される」ということは「最前線に送られる」と同じ意味である事も一応考慮すべき点だとは思います。 遡れば「そもそも米国の選抜徴兵制度は金持ちと一般人双方にとって平等な物なのか」という疑問も生まれますが、その辺の事情はあまり詳しくないので割愛します。 なんかまとまらなくてすみません。 赤旗日曜版を読んでのなんとなくの感想でした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
Jul 21, 2008 12:54:19 PM
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