「書く」について
「かのヘミングウェイは毎日欠かすことなく500ワードを書いた。バルザックは一日10杯以上のエスプレッソを飲んだ。アレクサンドル・デュマは凱旋門の下で毎朝7時にリンゴを1つ食べた。トマス・ウルフは立って執筆した。アイリス・マードックは何週間も書斎にこもって考え事をしたあと、こう言った。「終わった。あとは書くだけだよ」。スティーブン・キングは椅子に座って書く時にこんなことをする。「水を一杯飲む。紅茶も一杯。ビタミン剤も。音楽をかけて、いつもの椅子に座る。紙は全ていつもの場所に揃っている」。キングは休日でも1日10ページは書く。チャールズ・ディケンズは1日に20から30マイル歩いた。また、執筆道具を机の全く同じ場所に置き、いつもベッドの枕元を北向きにして、幸運を願って特定のものに3回触れた。このように執筆方法は人それぞれである。」フィリップ・コリンズ『成功する人の「語る力」』156頁「書くという行為を習慣づけた上で弁論の道に進む人は、ある能力を備えてくる。つまり彼は、即席で語っても、語り口が書かれたものに似ているという印象を与えるものなのである。」キケロ『弁論家について』より