11月下旬の紅葉美しい頃、上野の東京都美術館に「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」を観に行きました。
ゴッホは33歳でパリに移り住むようになり、そこで日本の浮世絵に興味を持ちました。
浮世絵版画を収集し、それを模写した油絵を描き、その構図や色彩を学びました。
当時、日本を特集した出版物の表紙に描かれている絵を題材に作品を描いたり、そこに書かれた日本の説明を熱心に解読するなど、ゴッホの中で日本に対する憧れは大きく膨らんでいったようです。
実際にその画集が展示してありましたが、大判で立派なものでした。
葛飾北斎が下町の長屋で何人もの職人たちと共同で作品を制作していたことの影響でしょうか、35歳で南仏アルルで芸術家の共同体を作ろうとしましたがうまくいきませんでした。
ゴッホの日本への思いがよくわかります。
この展覧会は1部と2部から構成されています。
1部では、「ゴッホのジャポニズム」と題し、日本の浮世絵とそれに影響を受けて描いたゴッホの作品が並べて展示されています。
とても興味深く楽しい企画だと思います。
2部では、「日本人のファン・ゴッホ巡礼 オーヴェール巡礼の旅」と題し、ゴッホに感銘を受けた小説家や画家たちが、ゴッホの足跡を辿るべくゴッホ最期の地・オーヴェールを旅した記録を展示しています。
日本に憧れたゴッホ、ゴッホを慕う日本人、両者からゴッホと日本の強い絆を感じます。
今までよりゴッホが身近に感じられ一層好きになりました。
この展覧会は、1月8日まで東京都美術館で開催され、1月20日~3月4日までは京都国立近代美術館で開催されます。
興味のある方は、ぜひご覧になってください。
●「ゴッホ展 巡りゆく日本の夢」の公式サイト http://gogh-japan.jp/