Kitchen's tea room

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今日のおすすめはこちら 火車 宮部みゆきさんの作品は こちら で取り揃えています。

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47冊目・読破


（「BOOK」データベースより）

休職中の刑事、本間俊介は遠縁の男性に頼まれて彼の婚約者、関根彰子の行方を捜すことになった。自らの意思で失踪、しかも徹底的に足取りを消して―なぜ彰子はそこまでして自分の存在を消さねばならなかったのか？いったい彼女は何者なのか？謎を解く鍵は、カード会社の犠牲ともいうべき自己破産者の凄惨な人生に隠されていた。山本周五郎賞に輝いたミステリー史に残る傑作。 ★★★★★


今さらながらですが・・・


宮部みゆきさんの作品はミステリーやファンタジー、時代小説など色々ありますがその中でも代表作の1つに上げられているのがこの 火車 のようですね。


いつもお世話になっている図書館に掲示されていたお勧め本にもあったので早速読んでみましたが、これはホント、ミステリーとしてもですがそれ以上にクレジットカード問題をテーマにしていて改めて考えさせられたり私も少し反省させられたり・・・の作品でした。



突然ですが、皆さんはクレジットカードって何枚くらいお持ちですか


最近ではデパートはもちろん、ショッピングセンターやスーパー、ガソリンスタンド、そうそう私のお世話になっているパン教室でさえもカード会社と提携を結んでそれぞれに何らかの特典を付けたクレジットカードを顧客に勧めていますよね。


普段の買い物にカードは使わない私ですが、それでも年会費無料ならと、いつも行く馴染みのショッピングセンターなら現金割引がきくし損はなく便利と思って作ると気付くとお財布の中に何枚もカードが・・・


この作品はまさにクレジットカードで買い物をしていて気付いた時には支払いに追われて自己破産をしたOL、住宅ローンの返済に追われサラ金に手を出してしまって家庭崩壊など現代社会でふとした油断や心の隙間を狙って、私達誰もがこの中の主人公の多重債務者の立場に陥りそうな、そんな問題を含んでミステリーが進んでいきます。


構成もとても上手く出来ていてかなり厚みのある文庫でしたが先が気になってスラスラ読めてしまいました


しいて言えば、最後に何か含みを持たせてというかベールに包んだ状態で物語が終わっているのが上手いようなちょっと残念なような・・・（笑）


余談ですが読んでいてビックリ、家からすぐ近所の土地も少しだけ登場していて宮部さんはこちらの土地にも詳しいのかしら なんてふと思ってしまいました（笑）



あらためてお買い物大好き主婦にとってはカード社会の問題、怖さなどを考えさせられる1冊となりました