|
カテゴリ:歌舞伎
元々、歌舞伎の演目であった「研ぎ辰の討たれ」
それを勘三郎が勘九郎の時、野田秀樹に頼んで、 野田版研ぎ辰を書いてもらったもの。 あらすじは次のとおり。 「守山辰次は元は刀の研屋で、殿様の刀を研いだ縁で 侍に取り立てられたものの、武芸はまったく駄目。 家中の侍に打ちのめされた研辰は、 家老へ意趣返しをしようとします。 ところが、仕掛けがうまく行き過ぎて 家老は死んでしまい、研辰は家老を殺した敵として 追われる身となります。 家老の息子二人に追われて、諸国を逃げ回る研辰でしたが・・・。」 (以上、歌舞伎座ホームページのみどころより抜粋) とにかく面白いのなんのって、これだけ観たら とても歌舞伎とは思えない吉本真っ青の舞台。 テンポが速く、台詞も早口で丁々発止。 舞台に立つ役者さん皆、全力疾走している感じ。 中でも辰次役の勘三郎、出ずっぱりで喋りっぱなし。 最後近くは、三階から一階までの客席を走り回っての演技。 本当にサービス精神の塊で、お客様第一の芝居を したいっていうのが、徹頭徹尾あらわれてた。 前回の初演の時も笑わせていただきましたが、 今回もタイムリーなギャグ連発。 染五郎・勘太郎のあだ討ち兄弟役が、アンガールズの ジャンガジャンガや、レギュラーのあるある探検隊、 波田陽区やったんですから~! 復帰した七之助君は途中で金髪になって、 「真夜中の野次さん喜多さん」やるし、 もう歌舞伎座内は爆笑の渦。 よくこんなの歌舞伎として許されたなあ、と 初演の時はちょっと思ったりした。 でも、多分近松や鶴屋南北たちは、実際にあった 事件や心中などを題材に書いたわけで、 (ワイドショーネタが芝居になったんだわね) その当時の流行り言葉や時事ネタが台詞になったらしいし。 とすれば、今回の野田版もまさにそれを忠実に踏襲したのかも。 ともかくも、終わってしまったけれど、 DVDになったら是非ご覧になるべし。 ほんとに面白いです、そして最後は結構考えさせられます。 野田版 研辰の討たれ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[歌舞伎] カテゴリの最新記事
|
|