「許すな!パワーハラスメント」を読んで(2)
「第一章・パワーハラスメントとは何か?」から職場におけるハラスメントが生まれる背景には、様々な理由が考えられます。不況,リストラなど職場環境が厳しくなり、働く者同士の人間関係が悪化してしている。日本全体を取り巻く産業構造の変化。社員の意識が変わり、昔ながらの画一的なマネージメント手法が通じなくなった。急速なIT化で進む世代間のギャップ・・・。様々な要因が入り交じり、職場内では確実にハラスメントが増え、実態も深刻化しています。「たかが、上司と部下のトラブルじゃないか」企業のトップ,現場では、残念ながらこの程度の認識がまだまだまかり通っています。しかし、こうした人間関係の歪みを放置すれば、貴重な人材が大量流出することになります。さらに、セクハラと同様、上司や会社を訴えるケースが出てくれば、企業の大幅なイメージダウンにつながりかねません。⇒ こうした問題を未然防止するのが、上司の役目のハズだろう。 職場のハラスメントは、決して会議室や給湯室の片隅でコソコソ行われる「いじめ」ではありませんでした。見えてきたのは、上司から部下への「行き過ぎた教育・指示・命令」です。上司が部下に対して、何らかの教育的態度をとるのは、職場内ではごく自然なことです。それが、指導,叱責,罵倒とエスカレートして行われたとしても、「これらは立派な教育である」と言い逃れできる側面もはらんでいます。⇒ 上司は、こうして大義名分で自らの行為を正当化するだろうが、 それ以上の認識も持てないだろう。彼らの口癖は、 「お前に成長してもらいたい!」 受ける部下も「これは教育だから」と思い込んでいたために、表面化しなかったのではないでしょうか?⇒ こうやって、誰も傷つけないように、自分の中にストレスを溜め込んで、 徐々に精神が蝕まれていくのか?私たちは、パワハラをこのように定義しています。職権などのパワーを背景にして、本来の業務の範疇を超えて、継続的に人格と尊厳を侵害する行動を行い、就業者の働く環境を悪化させ、あるいは雇用不安を与えること。⇒ 暗記しよっと。組織や個人に対して、仕事上何らかのノルマが課せられるのは、職務の範疇です。しかし、度を越えた激しいノルマ,達成不可能な業績を求めるのは、パワハラ行為です。⇒ 確かにそうかもしれないが、実際、部下の立場からは言いづらい。 パワハラを行う上司が、部下の能力を客観的に評価できる訳もないし。注意の名を借りたパワハラが少なくありません。ハンコの押し方,言葉遣いなど重箱の隅をつつくようなものです。業績アップの効果が出ているならともかく、多くは注意という名を借りて被害者の一挙手一投足まであげつらう陰湿な「いじめ」です。⇒ 自分の知る人は、電話の話し方まで監視されている。 上司はピタッと真横につき、自分が気に入らないと、 話し相手にも聴こえるような声で「指導」している。その場で一言「バカヤロー」と怒鳴られるだけなら、パワハラとはいいません。ところが、そのあと毎日のように言われ続けられたらどうでしょう。気持ちが萎縮し、とても仕事に集中などできません。⇒ その一言一言は汚い言葉でなくっても、 蓄積すれば、罵詈雑言となるのだろう。上司は部下に対して多くのパワーを持っています。部下を評価し、昇進の決定権を手中に収め、仕事量の配分を決めるなど、職務のいろいろな事をコントロールできる立場にいます。それは、組織の目標を達成するために与えられたものです。⇒ こういう認識のある上司なら、 そもそも部下の些細なミスに感情的になることもないだろう。パワハラと聞くと、強い態度でがんがん相手を責める言動を思い浮かべるかもしれませんが、要は、心理的パワーの差をもとにして、黙らせる,追い詰める,歯向かえないように仕向けるなど、相手を意のままにコントロールする行為のことなのです。⇒ これも定義か。少しは賢くないと、パワハラ・ゲームさえ行えないようだ。男性は、仕事上で辛い目に遭っていても、そう簡単に弱音を吐けません。プライドもあるし、仕事のことで泣き言を言うのは沽券にかかわる。こうした、男性たちの弱音を吐けない心理も、パワハラを起こす要因なのです。⇒ 自分にも心当たりがあるような・・・随分むかしの話だが。本来、管理職の役目は、自分より下の一般社員の能力を最大に引き出し、その力を更に高める事で、仕事全体の効率をアップさせる事に尽きるはずです。しかし残念ながら、パワハラをする上司はそんな目的を忘れています。管理者として業績を問われ、せっぱ詰まった気持ちで仕事をしているのかも知れませんが、上司の力となるべき部下にパワハラを行い、力をそいでしまっては何にもなりません。⇒ その通り!忘れるというよりも、初めから知らないんじゃない? ただ、パワハラはないにしても、良い上司に巡り合った経験がない。パワハラの被害を訴えた人の4割近くが、すでに心身の不調を起こしていました。パワハラが長期化すると、心身に過度の負担がかかり、体調を崩す人が増える事が懸念されます。⇒ こういう人たちには、「恥を捨てて心療内科に行って下さい」と訴えたい。 病院でもらう診断書は、これ以上ない被害の証拠になると思う。一方で、パワハラがマスコミに取り上げられる機会が増えるにつれて、「それはパワハラではないのでは」と感じる相談も多くなってきたのも特徴です。「相談者の勝手な思い込み」,「仕事に対する甘え」「評価に対する上司への不満・愚痴」など、状況認識ができずに、自分の不満を他人のせいにするパターンです。⇒ 客観的証拠に基づいた分析でないと、 ただの「ゆすり・たかり」になってしまう。こっちも冷静にならないと!