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漢字の大という文字は、人が両手と両足を広げ正面を向いて立っている形からできた象形文字である。 「大」は、すべて大きく盛んなものの意味に使われる。音ではだい、訓ではおおである。
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大を「おお」と読むか「だい」と読むかで、意味が大きく異なる言葉がある。 大文字も、その一つである。 おおもじと読めば、ギリシア文字やそれから派生した文字体系で文頭や固有名詞のはじめなどに使う大きな字形の文字を指す。
これをだいもんじと読めば京都五山に代表される送り火の一つになり、あるいは下に草(そう)と続けて山野草の名前になる。 恐らくダイモンジという言い方は、大文字焼き(大文字山)と大文字草の二つしかないのではないかと思われる。 京都五山の大文字について送り火の興りの記録が無いため定かでなく、行われるようになったのは平安時代とも江戸時代とも言われている。 平安時代初期に弘法大師が始めた 、室町時代に足利義政が始めた、江戸時代になって近衛信尹により始まったとする複数の説がある。
大の字についても青蓮院門主、近衛信尹、僧横川景三などがが画いたという複数の説が存在する。
大文字焼きはお盆の時期に行われることが多く、京都五山送り火をはじめとして奈良市高円山送り火・箱根町大文字焼き・三島市送り火・笛吹市送り火(大文字焼き)・大館市大文字まつり・四万十市大文字送り火・福知山市丹波大文字・池田市池田五月山大文字がんがら火・佐野市大文字焼き・平泉町大文字送り火 などとして継承され実施されている。
送り火の名称を用いるのが多く、「大文字焼き」と称しているのは関東の一部地域に限られている。
ダイモンジソウ(大文字草)は、山地の半日陰の湿った岩場や渓谷の岩上に生える多年草である。 変種が多く地域差もあって、変化に富んでいる。
園芸育種が進められた結果、その花形は現在では必ずしも大の文字とはならないで八重咲きや花弁に切れ込みが入るものが栽培されるようになっている。 ダイモンジソウは、ユキノシタの仲間の多年草で葉や花の形が良く似ている。
根茎は短く、分枝しない。根出葉に長さ5~20cmになる葉柄があり、葉身は長さ3~15cm、幅4~20cmになる腎円形で葉には長い毛が生えるのが一般的である。 花弁は上側の3弁が長さ3~4mmの楕円形で、下側の2弁が長さ4~15mmの「大」の字になるが上向きに咲く花の花弁はほぼ同じ長さである。
名は、花が「大」の字に似ることからついた。 北海道から九州にかけての海岸から高山までの広い範囲に分布し、湿気のある岩上に生育する。
箱根千石原の上に位置する姥子温泉入口からロープウェイの姥子に向けて、至る所の石垣に白花のダイモンジソウが自生している。 都会人にとってみれば珍しいが、地元の人にはユキノシタ程の興味しかないのだろうか。 誰も見向きもしないし、悪戯に摘む人もいないようだ。
宿泊した宿の主人の許しを得て、数株を貰い受けて園芸店で購入した紅花ダイモンジソウと鉢に混植し育ててきた。 残念ながら気候風土が合わなかったと見え、自生種の白花ダイモンジソウは2年目で消滅してしまった。 6年目となる今でも、紅花ダイモンジソウだけが元気に育って今年も花期を迎えた。 本来の紅花に交じって、花弁に裂け目のある装飾文字のような株が出てきた。 さらに白花と混植したせいであろうか、零れた種子から芽生えた花が薄い赤い花を咲かせている。
ダイモンジソウは容易に交雑し、新しい葉と花を咲かせるので栽培していて楽しいい野草である。
花言葉は、「情熱」・「好意」・「自由」だという。
仲間のユキノシタは山菜として利用したり、民間薬として子供がひきつけや風邪に用いられてきた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2018年10月19日 11時23分13秒
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