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「去ル霜月於大坂従公儀鉄座被仰付候ニ付、其節被仰出候公儀御触通ハ、其砌相触候ニ付、銘々承知可罷有候」(天明二年(1782)一月「堀川町覚書」) 昨年十一月に大坂で幕府から鉄座についての指示が出され、そのときの公儀御触通については触れ知らせたので、銘々承知していると思うが、 この文書で「触通」なる言葉、どう読んだらいいのか分らないので、辞書を調べましたが出ていません。例文を探してみると、 「従公義被仰出候別紙御触通(ママ)之古文字金・文政金・弐歩判」 「触通」とは“何かの間違では?”と読んだ文書も出る始末。しかし、例文は沢山あるので、書き間違いとは考えられません。 「質素節倹御触通り堅相守、諸事分限ニ応し渡世可致との難有御趣意」(『広島市史』) 質素節倹に関する御触の通り堅く守り、諸事分限に応じて世渡りをしなさいとの有難い御趣意。 この例文では「通り」と送り仮名が付けてあるので、「御触の通り」と解釈しても一応は意味が通ります。 「綿実・菜種売方之義も度々被仰出候御触通りも有之」(『海田町史』) 綿実や菜種の売り方について度々命令された御触通りもあって、 この例文になると「御触の通り」と理解するより、「御触通」=「御触」としたほうが解りやすい。 「右御触通りニ相背キ致商売候者は無之哉之事」(「堀川町覚書」) 「近来倹約御法度筋御触通度々申聞候得共」(『瀬戸田町史』) 「御触通」とは「御触通り」と読み、「御触書」のことに違いありません。 【通す・徹す】とおす。(『広辞苑』) 他人に通じかよわせる。・ゆきとどかせる。知らせる。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2006/11/23 12:08:27 AM
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