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言葉を“面白狩る”

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2007/07/25
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「先達て御廻達御文意之内、格別働宜神妙ニ相勤候ものへ、時ニ取褒美遣候様之義不苦との義有之候得共、此義村方一同へ申談候ては気取違等致候もの可有之も難計候ニ付、先ツ村方へ申談候義は浮置、奉公人之内抜群致出精候者へ褒美等遣度段、抱主より伺出候ハヽ其時々少々之取計は不苦旨申談可然事」(弘化二年(1845)『広島県史』)
先日触示した文書に、「特に働きが良く神妙に勤めた者には褒美を遣わしても構わない」との内容があったが、村方一同へ話すと勘違いをする者もあると思われるので、差当たり村方へ話すことは「浮置」き、奉公人の内抜群出精した者へ褒美等を遣わしたいと雇主から申出があるとき、少々の褒美は構わないと話してもよかろう。

浮置」という今は使わない言葉がでました。「浮」は水面にプカプカと漂う不確かな状態、「置」はそのままの状態で残すことですから、「保留」に当ります。

「利息は三ヶ年の間御浮置、四ヶ年目に到り三ヶ年分利足並に其年分元利とも御下げ被成候事」(慶応三年(1867)永井弥六『広島藩農村考』)
利息は、三ヶ年の間は「御浮置」、四ヶ年目になるとそれまでの三ヶ年分の利足とその年分の元利を御下げになる。
最初の3ヶ年分利息支払を「猶予」し、4年目に「御下げになる」、言葉の端々から藩が借金することが読み取れます。

江戸時代の人は、「浮世」に見ごとく「浮~」の言葉を日常的に使っていたのかも知れません。

「作間浮儲ニ方々へ出商ひ仕候ものも数々御座候」(畑賀村「文化度国郡志」)
農閑期に「浮儲(雑収入)」のため行商するものも沢山います。

浮過は「無地浮世過」の略称で、狭義の百姓とは区分される広島藩固有の身分呼称である。これは当初からの呼称ではなく、一八世紀初頭の差出帳類ではじめて浮過という身分把握がおこなわれた。これはこの頃に著しい経済の発達がみられ、人びとの生活も元禄文化の象徴であった「浮世」で、田畑を所有していなくても生計が成り立つような諸種の稼ぎが出現したことがその背景にあった。」(中山富広『近世の経済発展と地方社会』)

「浮世過」は「浮世-過」ではなく、「浮-世過」でしょう。「浮」は「農業から離れて不安定な」、「世過」は「世渡り(生活)」という意味で使いだしたものと思います。

【世過ぎ】よすぎ。(『広辞苑』)
世渡りをして行くこと。くちすぎ。生活。「身過ぎ―」







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最終更新日  2007/07/25 08:46:15 AM



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