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箱を開けると、ゆるく巻かれたあけびの蔦のしたに野菜が並んでいました。
その様子があまりにも綺麗なので、わぁ・・とため息をついて、しばらくそのまま眺めてしまいました。 じゃがいもじゃなくて、これは馬鈴薯。そして紫玉葱。つやつやとした大小の茄子は、やさしい和紙にくるまれていました。まるで一枚の絵のようです。野菜がこんなに綺麗だなんてはじめて思いました。 お人柄がしのばれます。お礼の電話に、大好きな柔らかい声が聞こえてきました。 以前にいただいて、三粒だけ食べないでおいた鬼胡桃と一緒にあけびを飾ってみると、そこだけ秋の雑木林になりました。 嬉しいな。 「今日の茄子、美味しいね!」 炒めて鰹節と醤油で味付けしただけなのに、息子が言いました。 茄子は茄子の味。馬鈴薯は馬鈴薯の味。まるで彼女の歌のよう。 本当にありがとうございました。美味しく戴きます。 あけび、むべ、そしてからすうり。とても好きです。 此のものもたつた一人の詩を書くか 採る人も無き朱の烏瓜/斉藤 史 *題詠マラソン2004 こころに残った歌 061:高台 ほそかわゆーすけ 2004年09月12日 (日) 22時06分 「夢」ってのはそれは例えば高台で菓子パン食うときちょっと膨らむ 063:雷 しんくわ 2004年09月12日 (日) 23時33分 秋の空の避雷針を見つめてる 猫のいない日々にも慣れた 055:日記 村上きわみ 2004年09月13日 (月) 13時40分 ふるいふるい父の日記に咲いていた蓮(はちす)の花を盗んでしまう 042:映画 杉森多佳子 2004年09月14日 (火) 13時20分 今日一日無声映画にまぎれ込み発語忘れて暮らすがよかろ 076:降 井上佳香 2004年09月14日 (火) 15時43分 あまやかに匂う降水はてもなく私は私の時間を生きる 075:あさがお 長瀬大 2004年09月14日 (火) 23時14分 戦争はつづいています 今日庭にようやくあさがおが咲きました 078:洋 鳴井 有葉 2004年09月15日 (水) 05時04分 洋、君の名前の意味を思うとき海の深さは優しさに似る 017:免許 キタダヒロヒコ 2004年09月15日 (水) 17時59分 あかねさす朝日新聞配るキミはとつたばかりの免許携へ 099:絶唱 佐藤理江 2004年09月17日 (金) 00時48分 絶唱を二度も三度も試みるみつともなさに生きたいと思ふ 051:痛 ひぐらしひなつ 2004年09月20日 (月) 01時14分 かなしみの川に浸してひとすじの遠い痛みを知るゆびであれ 043:濃 荻原裕幸 2004年09月20日 (月) 20時10分 ふたりしてまざりあつても濃くならぬ秋の路上に影を見つめる お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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