吉雄の雑記帳・メモ

私は、家族で男性は、兄としか暮らしたことが無い。
父とも祖父とも無い。
居るのか居ないのかというと、生きて地球上に存在はしている。

きっちり言うと、一応父とは一時期は一緒に暮らしたことは
あるらしいけれど、記憶には残っていない。

今回は祖父の話。
でも、結構うろ覚え。

父方の親戚は北海道ということもあって
まったく縁が切れているので、全ては母方の縁。

ビル・ゲイツさんでもないし、日本で有名という知名度でもない。
沖縄でも、知る人が多いとも思えないので、そう気にすることも無いだろう。

祖父は、座喜味 彪好という人。
名前から推測されても分かるように、沖縄のオジー。

座る　喜ぶ　味で、ざきみ　なので
歴史的には、料理人か毒見役の役職だったのかもしれない。

彼は現在82才らしい。もちろんまだ健在。
琉球（！）政府で働き後に副知事→沖縄電力の社長、
私が中学生の頃に、那覇市広域で数時間停電になったことがあり
そのとき社長だと思っていたので、なにかお咎めがあるのかなと
変な期待をしてたら既に初代会長というものになった。
（現在顧問らしい・・・何で延々繋がってるんだろうね）

というちょっと奇妙だけれど、祖父の顔を、
新聞記事の写真で見たことのほうが多い。

母は、祖父と仲たがいしているので
一つはなれた関係の孫の私には、彼がどんな仕事をしても、
どんな事業を始めても実生活での彼の影響はほぼ無い。

基本的に、祖母や祖父の母のようには頻繁に逢う間柄ではない。

だから、男性は「（縁が）切れるもの」という偏見が
私にはあるような気がする。

母は、彼に頼る事も無く、訳があって縁を切ったらしいが、
心情としては切れないものだと体現している。
ブログは、母もたまに読むのでこのあたりは深く書かないことにｗ

私は私で、自分で作っていない身内の（それも上の代の）
コネクションを使わない。という変な概念を持ち続けている。

沖縄の高校生だったころに、
絵で生計を立てたいと思ったことを誰かに言った。
座喜味の孫だと言って売れば、売れるのではと、
絵を見たことも無い人に言われ
高校卒業したら沖縄を出ると決心し、卒業と共に上京した。

今思えば、孫だといったところで、売れる売れないには関係ないと思う。
ただ、そんな状況を想像する人がいるのであれば
自力であっても、「それだから」と思われるのはいやだ。
絵描きという仕事には、彼との関係は邪魔でしかなく、
それを理由に沖縄を出ることは正当性があるとおもった。
別にどこかへ移動する自由はあるんだけどね。

環境問題、日本の軍事・基地・自衛隊の問題に
目を向けたときに文書の中に、意外なことに
祖父の名前に出くわす。

電力関係なので仕方がないことだと思うけれど
あるとき、沖縄には原子力発電所が無かったという
記憶の裏付けのためにネット上で調べると
祖父が国会でその真偽を問われるために
召還されている議事録が出てきた。

原子力の研究をしていたのか、しているのかを問われていた。

沖縄の自立についても、
北朝鮮の食糧支援についても、彼の発言を発見する。
それはそれで面白い事ではあるなと思う。


母の思い出話には登場する祖父は、
母と母の姉が生まれてから、祖母が言うには
3日勉強して大学に入り
さらに、ミネソタ大学に留学して、家を長く空ける。
帰ってきた後、聞けばどの植物名も知っていて、
子供の頃の母の花の絵に、葉の生え方が
おかしいと図鑑のような観察をするように指摘する。
子供のお年玉を拒否する一方、
年末年始に一時的里親のようなことをしている。

政治家というものを考えるとき、
母の話す祖父の話は、少しの救いが感じられる。
彼は子供時代の母から見て、まともな政治家であった。
まともな父であったかは少し不明。

変な話もいくつか知っているがそこまで書くことはしないｗ

今は検索しても出ないと思うけれど、
数年前に、座喜味を検索してみたら
琉球政府時代、ファイヤーボールというニックネームが
ついていたという話が出てきて、その記事を読んだときに
意外と面白い人なのかもしれないと私は思った。

ペンネームで、絵本を書いたことをネットで知り
取り寄せて読んでみたがあまり面白くない・・・。

子供の頃行った祖父の家は温室と一体化して
中には研究室のようなものがあった。
大人になったら、家に研究室が欲しいなと思った。

男性で82歳という年齢から、
逢えるなら早くあったほうがいいのかもと
不謹慎だけど思っていることも確かだけれど、
ここまで逢ってないと、ネットニュースで見た彼の顔は、
さらに曾お婆ちゃんに似てきたけれど、身内感はとても低い。
でも、逢ったところでそのときは、「孫」として逢うのだから
多分、原子力や基地について、問えないのかもしれない。

「血縁」というのも特に大事だと思っていないが
それを口実に、話ができたらナともすこし思う。

コネは使わないのが鉄則だから
彼のように沖縄の新聞に載るような
（わるいことをして載るんじゃなくて）
知名度になれば、気楽に逢いにいけるのかなと
考えたこともある。

逢って話ができたら、面白そうだと思う。
もっと、普通の祖父として逢いにいける関係であったらとも思うし、
勝手に普通の祖父扱いしていないのは自分かもしれなく
それを口実に逢わないつもりでいるから面白そうだと
私は思っているのかもしれない。

もっとダダのオジーだと思えれば
気軽に逢いにも行けるのかもしれない。

母を通して、新聞や何かを通して彼について考えることは多い。
影響は、勝手に受けているようにも思う。
沖縄を思うとき、「ついで」に祖父も思う。
それはなんだか面白い祖父の存在だなと、私は思う。