50代の転換期

昨日からずっと天気予報で叫ばれていたように、今日は雪が降った。
さすがに大雪というほどではなかったが、11月としては異例の降雪である。

この雪のせいで、関東地方では栃木県を除く６都道府県で
転倒によるけが人が41人も出たという。栃木県だけその中に入っていないのは、
県民が雪に慣れているということなのだろうか（笑）。
その他、埼玉と千葉でJR線の運行に影響が出たようだ。

今日は木曜日なので、真岡ロータリークラブの例会があった。
私はまだ入って丸に2年になったばかりだが、副SAAという立場にいる。
SAAとは「Sergeant At Arms」の省略で、直訳すると「武装した軍曹」となる。
ただ、熟語としては「（議院や法廷などの）守衞官」や
「（議会や宮廷の）秩序を維持し、命令を執行する官吏」ということになるらしい。

ロータリークラブではこの言葉を「会場監督」という意味で使っていて、
例会の司会進行役を指すのが普通だ。副SAAは正SAAのサポート役に過ぎないのだが、
SAAの都合が悪くて例会に出席できない場合などは代役を務めなければならない。

自分が代役を行う場合でも別の会員がサポートとして付いてくれることが多い。
だが今日は運悪くサポートが見つからず、
準備から進行までほぼ1人でやらなければならなかった。
そのせいもあって、12:30からの例会のために
遅くとも11:00までには会場にいかなければならない状況となった。

雪はかなり派手に降っている。
午前10時頃までは、私は歩いて会場である真岡商工会議所に行くつもりだった。
だが、雪の中を歩くとやはり転倒の危険がある。
道には積もっていないが、人通りの少ない歩道には積もっている可能性がある。

しかも道中にある歩道はレンガ状のタイルが敷き詰められたもので
濡れているだけでけっこう滑りやすい状態になるのを私は知っていた。
もしも積もっているとすれば、かなりの「とぼとぼ歩き」になり、
いつもの時間の2～3倍は見なければならなくなるだろう。
私はむしろ、歩きで行くことに不安を覚えた。

そこで、昨日は「大丈夫だろう」と思ってやらないでおいた
女房のポロのスタッドレス交換に踏み切ることにした。
ただ、10時過ぎから4本取り換えると、それだけで11時近くになってしまう。
安全にはなっても、予定通りの時間に着かないのでは意味が無い。

思い付いたのは、昔から「やってはいけない」と言われていた駆動輪2本の交換である。
確かに、ブレーキ性能などは4本の状態より劣るのは間違いない。
それでも、路面に雪が積もってないのならば、よほどスピードを出さない限りは
制動力は問題にならない。心配なのは、例会中に商工会議所の駐車場に雪が降り積もり、
帰りに車が出られなくなってしまうことだ。

こういうときにはFF駆動の車の利点が生きてくる。
前の2本だけスタッドレスに換えておけば、路面にエンジンのトルクも伝わるし、
ハンドルも効いてくれる。しかも、時間は半分の20分程度で済む。

素早く決断し、素早く実行に移った。
女房が「えっ？ 今から？」といぶかしがっていたが（笑）、自信はあった。
そして予定通り20分弱で前輪2本の交換を終え、安心して出かけることができた。

ところが、商工会議所の駐車場には雪が全く積もらなかった。
結果として、ノーマルタイヤでも問題なく目的地に着き、
問題なく帰還できたことになる。おまけに、車を運転しながら眺めると、
途中の歩道にもほとんど雪は積もっていない（笑）。

どうやら完全に無駄な労力を使ってしまったようだ。
ノーマルタイヤで出かけてもOKだったし、歩いて行ってもOKだったことになる。
普段の行いの悪さがこういう形で返ってきたのかもしれない（笑）。

だが、20分の努力で安心を買ったと考えれば、さほどの徒労感はない。
ボルトが1本だけなかなか外れず、背中に少し痛みが残るほどの力を使ったから、
多少の筋トレにもなったはずだ。ダイエット中の身には明らかにプラスである（笑）。
思いがけない時期の雪にドタバタさせられたが、
このようにすべて良い方向にとらえれば、人生捨てたものではないと思えてくる（笑）。