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2018年02月27日
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カテゴリ:スポーツ・勝負事
今日、フィギュアスケートでオリンピック2連覇を果たした羽生結弦選手が
外国メディア用と日本のメディア用にわけて、1日に2回の記者会見を行った。

その日本メディア用の会見の途中で
「これが王者の貫禄なのか」と思わせる発言があった。
その部分だけ正確に文字起こしをしてみる。

司会者:今回、あの、宇野昌磨君がね、羽生さん追いかけて、あの、フリーの
    最初のジャンプは、羽生さんを追い越そうとしてチャレンジして失敗したと。
    本人もそういうふうに仰ってたけども、そういう後輩がすぐ後ろにいると、
    いうことは今の(あなたのお話にあった)立派な先達に学ぶということの逆で、
    羽生さんにとってどういう意味を持つんでしょう。

羽生:えー、まあ、まず、一つ言っておきたいのは、
   僕はもうあの時点でもう勝利を確信していたので、えー、彼が4回転ループを
   ホントに綺麗に決めていたとしても、まず点差的に、負けることはなかったなと、
   まず言っておきます。…へへへ。(一同、笑いとどよめき)
   すごい、突っ込まれてたし、ファンの方々も、ん、あんまり良く思ってない方々も
   いらっしゃったかもしれないんで、まず、前提として、へへ。
   えーと、やっぱり、んー、後輩が、強い。まぁ、そんなに一杯いるわけでも
   ないんですけどね、フィギュアスケーターは。ただ、自分を、まあ追い抜かそうとは、
   本音では思ってないのかもしれないんですけれども、近づきたいと思ってくれる存在、
   そして、んー、なんだろう、それが自分の国の代表として、いる。
   それは非常に心強いことだなと。考えてみれば、まだ、まだ引退するとは
   言わないんですけど、言ってないし、引退する気持ちも全然無いですし、
   やることありますけど、ただ、引退しますって簡単に言っちゃえば、彼に、あのぉ、
   なんだろう、任せられるというか、そういう頼もしさは感じています。
   ただ、んー、まだもうちょっと、そうですねぇ、まあ人前に出るときに寝るとか、
   ははは、そういうことは、もうちょっと学ばなきゃいけないのかなぁ。
   もうちょっと、面倒見なきゃいけないかなぁ、というふうには思ってます。

最後はうまく笑いを誘う言葉で終えているが、
「彼が4回転ループをホントに綺麗に決めていたとしても、まず点差的に、
 負けることはなかった」というのはすごいセリフである。

実は、試合後のテレビ朝日の特設スタジオでのインタビュー番組で、
宇野昌磨はフリーに臨む際、「僕が去年の世界選手権のような点数を出したら
1位になれると思って試合に挑んだ」と羽生の前で言っていたのだ。

羽生が「すごい突っ込まれてたし、ファンの方々もあんまり良く思ってないかもしれない」
と言うということは、これに関して、宇野はその後周りから何か言われたのだろうか。
私は全くの初耳である。
だから、大胆な発言をした宇野をかばうために羽生が言ったとも考えられるのだが、
内容は間違いなくすごいものである。

振り返ってみると、ショートプログラムを終えた時点で宇野が104.17、
羽生は111.68だった。そして、先にフリーを滑った羽生が206.7で合計317.85。
羽生相手に213.68の差は極めて大きいように見えるが、何せ宇野は天然少年である(笑)。
フリーの自己ベストが214.97だから、単純に計算すれば
「自己ベストが出せれば勝てる」ということになるわけだ。
 
この数字を見るだけなら、羽生の断言は、一見「からいばり」に見えてしまう。
なにせ、宇野が自己ベストを出したら負けていたのだから。
「まず点差的に」と羽生が言ったとき、私は「あれ?」と感じてしまった。
「ただの強がりなのか?」とそのときは思えてしまったのだ。

だが、実際には全く違う。
宇野の最初の4回転ループは回転不足ではなく、きちんと4回転は回っていると採点された。
もちろん出来映えは良くないが、その後の転倒と合わせても減点はせいぜい5~6点で、
10点を超えるような大減点にはなっていなかったということになる。
宇野のフリーの得点は202.73だから、仮にそこに10点を足しても212.73で、
トータルは316.90止まり。つまり羽生には追いつけなかったのである。

アンチ羽生派は「それは宇野のフリーが終わって、得点が出てから言えることであって、
自分の演技が終わった段階で勝利を確信していたというのはおかしいだろ!」と
突っ込んでくるかもしれない。

だが私は、おかしくはないと思う。
羽生のショートプログラムは、自己ベストが出てもいいくらいの演技だった。
もちろん素晴らしい得点だったのだが、「この演技でこの得点か」という基準が
羽生の頭にインプットされたはずだ。当然ながら後に滑った宇野のショートの演技も見て、
彼の自己ベストに0.7まで迫る出来だったことも知っている。

ショートの2位はフェルナンデスで差は4.1しかないが、
彼のフリーは今期の最高得点が191点台であり、昨シーズンのベストも201点台である。
年齢的に、フェルナンデスが210点を超えてくるのはかなり難しいはずだ。
ということは、自分が205点以上をとれば、まず勝てる。

どちらかと言えば宇野の方が怖いが、ショートで7.51の貯金がある。
また、この大会の採点では、宇野がノーミスでも215点を超えることはおそらく無い。
せいぜい212~3点止まりだろう。つまり自分のフリーが205点を超えれば、
優勝の可能性は非常に高くなる。

羽生は最後まで手をつかずに踏ん張ってフリーを終えた。
そのとき、210点は無理でも200点台の後半は取れたことを確信したのではないだろうか。
だから演技を終えた瞬間に「勝った~!」と叫べたのである。
これこそまさしくオリンピックの金メダルを知っている男の勝ち方であり、
さらに言えば「王者の貫禄」なのだと私は思う。

すでにスケート雑誌やそのサイトなどではこの辺についても書いているかもしれない。
だが、残念なことに一般的な新聞社の記事などはこのことについてまるで触れていない。
フェルナンデスとの友情美談や羽生の好青年ぶりばかりを前面に押し出し、
記者会見を聞いていたファンの気になるところについて全く語ろうとしない。

もったいない話である。
「あの強がりのように聞こえた部分」の本当の意味は何だったのか、
知りたい人は日本中にたくさんいるはずだ。
推測を交えてでもいいから、それを断った上でこれを解説してくれるサイトがあれば
「あ、この記事すごい」と思ってもらえるだろうに(笑)。

というより、羽生選手の名誉のためにどこか大手新聞社がこれを扱ってほしいところである。
あれは強がりなどではなく、綿密な計算に基づいて勝利を手にした王者の貫禄なのだと。
また、あのセリフを言える心の強さがあるからこそチャンピオンになれるのだと。
あれこそが人生をかけてオリンピックに挑んだ男の心意気なのだと。

私は羽生選手のすごさを改めて知り、興奮しながら長文を書いた。
だが、私がこんなところで叫んでいるだけでは、
羽生選手の名誉は一向に挽回できないのである(笑)。





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Last updated  2018年02月28日 15時07分19秒
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