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カテゴリ:當間紀子(子ども幸せ研究所)
こんにちは、當間です。
大型連休後半、5月3日から5日にかけて ゆったり~のの小原さんとともに 全国の方々から届いた鯉のぼりを届けに 東日本大震災の被災地を訪ねて来ました。 http://ouendankoinobori.sblo.jp/ 震災直後から現地の方々と情報交換を行い、 何が出来るのか、何が必要とされているのかを確認しながら、 訪問の準備をして来ました。 第一の訪問先は宮城県気仙沼市の冒険遊び場「あそびーばー」。 風光明媚な海水浴場で知られる大谷海岸から 1キロ足らずの高台にあります。 ご存知のように気仙沼は津波で大変な被害を受けたところ。 海岸からかなり離れた内陸にまで津波が押し寄せ、 家々を押し流していたのには驚きました。 大谷海岸も地形の美しさはわかるものの 松林はなぎ倒され、 マンボウの飼育で知られた建物は無惨な姿をさらしています。 ぐにゃりと曲がった線路は、すでに片付けられていましたが、 押し流された家や建物、車などがすべて片付くまでには 相当時間がかかりそうです。 ボランティア渋滞と言ってもよいくらいの断続的渋滞で 現地にたどり着けたのは予想到着時間の2時間半後。 現地スタッフのみなさまを大変お待たせしてしまいました。 現地に到着したときには、 たくさんの子どもたちが遊んでいました。 翌日、改めて訪問、鯉のぼりを飾り付けました。 ゆったりとした時間が流れるのどかなところで 大変なことがあったなんて忘れてしまいそう。 まだ、遊び場開始前なのに、 すでに子どもが来ていて、遊びたくてうずうず。 冒険遊び場があって、よかったなあと思いました。 次の訪問先、仙台の中心部は、休日ということもあって 大変なにぎわい。 幹線道路に陥没したところがあって工事していたり、 修復工事のためにシートで覆われたビルがあるなど、 一見復興したかのように見えても、 ところどころに地震の爪痕がはっきりと残っています。 相変わらず余震が続いていて、 子どももおとなも不安な日々を送っています。 のびすく仙台の館長さんが お母様方の精神的な疲労について心配なさっていました。 「親自身も被災者なんですからケアが必要」と。 同じことは震災以来支援活動に奔走する 医療者や福祉関係者、土木関係者、自衛隊や警察、 行政の方々にも言えることです。 夜、中間支援NPOの方とお話ししたら 震災孤児の実態把握に困難を来しているとのこと。 避難所に身を寄せる人々のことは把握できるけど、 震災孤児のほとんどは親戚に引き取られているから、 実態把握が困難。 親族里親制度が知られていないことも気がかりだし、 精神的なケアも必要であると、 引き取られた子どもと、引き受けた親族のことを ひたすらに慮っていらっしゃいました。 最終日の5日は、福島県内4カ所を訪問。 原発事故以来、ともかく先行きの見えない不安が 福島県内で暮らす方々に重くのしかかっている。 「県外に出ると、福島やいわきナンバーの車は ガソリンも入れてもらえないの?」 「ホテルや旅館にも泊めてもらえないんですって?」 「転校先でいじめられたと報道されているんだけれど」 徐々に下がって来ているとは言え、 決して安心できるとは言えない放射線量に加え、 福島県から来たというだけで 排除されるんじゃないかという不安が加わる。 事前のやり取りの時点で、 戴いたメールを読みながら涙が出て来てしまいました。 お会いした方々は、 ママサークルの代表や、子育てひろばの代表。 みなさん地域の子育て支援に関わる方々だけあって、 少しでも今の状況をよい方向に向けて行こうと 心を尽くしていらっしゃいました。 不安を一人で溜め込まず、 今何が起きているのか、どういう対処をすればいいのかについて 少しでも正しい情報や知識を得ようと、 放射線に関する不安や疑問を語り合う会を開いています。 福島県内で子育て支援ネットワークを立ち上げる寸前で 震災に見舞われたため、 こちらのほうはストップしてしまったそうですが、 福島在住の保護者や子育て支援関係者などがつながって 福島の子どもを放射能から守るネットワークを結成。 専門家を読んで学習会を開いたり、 作業部会を立ち上げ、 テーマ別にさまざまなことを調べたりしています。 今できることを、粛々と実行している。 「(被災した私たちのことを)忘れられてしまうんじゃないかと、 それが一番心配、恐れています」 絶対に忘れないと約束するのは難しい。 でも、私、これまでの震災のこと 忘れてはいないよ、と断言できるのだけれど。 逆に、今回の被災地訪問では、 そこで暮らす方々の姿を伺い、お話を訊いてみて 今このときを一生懸命に生きていらっしゃることに なんだか訪問した私たちのほうが励まされたように思います。 車窓から眺めていると、着実に田植えは始まっていたし、 気仙沼でも漁船が漁港に停泊していました。 頑張れるところから復興に向けて動き始めている。 動き始めた人々の背中を押すためにも 長期にわたる支援、応援が必要です。 気仙沼での冒険遊び場への応援は募金で出来ます。 ○被災地復興支援活動の特設サイト http://www.playpark.jp/asobibasien/ NPO法人子育てひろば全国連絡協議会が 被災地の地域子育て支援拠点に向けた義援金を受け付け。 ○東北関東大震災子ども子育て義援金BOX http://kosodatehiroba.com/82gienkin.html Fathering Japanの東日本大震災特別支援活動 ○パパによるパパのための災害緊急支援活動 パパエイド募金 http://www.fathering.jp/papa-aid/ NPO法人全国父子家庭支援連絡会が JustGiving Japanを通じて募金にチャレンジ。 ○被災された母子・父子世帯・親を亡くした子ども達への応援! http://justgiving.jp/c/1952 にっぽん子育て応援団でも、 6月4日にチャリティ・イベントを開催します。 http://kokuchi.sblo.jp/article/45018923.html (*募金に関する情報を加筆しました) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
May 17, 2011 02:36:42 PM
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